button Trashcan Sinatras w/ Roddy Hart
@ Shibuya Club Quattro (20th May '05)

Roddy Hart

ロディには天才が多い?


Roddy Hart
 ロディというとついロディ・フレイムが思い出されるのだけど、今日のフロントアクトのロディ・ハートも彼と同じくスコットランドのミュージシャンだ。ギター片手にステージに現れると、ちょっと緊張した面持ちで自己紹介。とっても純朴そうな好青年です。
 アコースティックな乾いたギターの音がゆったりと会場を満たしていく。若い頃のボブ・ディランを思い起こさせるようなかすれた暖かみのある歌声を聞いていると、自然と心が和んでくる。こういうアコースティック系の渋い音って、自分はドライすぎてヒリヒリすることが多いのでつい敬遠してしまうのだけど、彼の音は適度に湿り気を帯びていて、ひんやりと心地よい。これもスコットランドの気候のなせる業なんだろうか。

 静かで美しいピアノの弾き語りやBig Starのカバーなど、ひとつひとつの曲に聞き入っているうち30分余りのステージはあっという間に過ぎてしまった。この若さでこの完成度。あと20年くらいしたらどうなってるんだろう?
Roddy Hart
Trashcan Sinatras

いつも心にネオアコを


trashcan sinatras
 Trashcan Sinatrasは90年のデビュー当時「遅れてきたネオアコ」と呼ばれていたように、ネオ・アコースティック特有の繊細でキラキラした音を持ったバンドである。80年代後半にはそんないわゆるネオアコなバンドがたくさん出てきたけど、今となっては彼らも渋いアコースティックだったりフォーキーな音に転身していたりすることが多い。もちろん年相応というくらいでいつまでも若い頃と同じことをしなくてもいいのだけど、年を取ればできなくなることもあるんだなと思ったりする。
trashcan sinatras

 とはいうものの、じゃあ彼らは何も変わってないのかというとそんなことはなくて、昔のベッドでひたすら煩悶していたようなウジウジ感は身を潜め、代わりにしなやかな強さが全体に漲っているのだ。そこには、幾多の困難を乗り越えて15年バンドをやってきたという自信とメンバー同士の揺るぎない信頼関係があるんだろう。
 Trashcanはしかし、昔の瑞々しさと煌めきを全く失っていなかった。ドリーミーなギターのアルペジオもそのままに相変わらずエレアコはバリバリ現役だし、ボーカルも生き生きしていて、音に少しも枯れたところがないのだ。しかも1stの超名曲"Obscurity Knocks"までやってくれて、あの間奏のリフもちゃんと再現されてたのを聞いた時には泣くかと思いました私。

trashcan sinatras
 アンコールでは「トーキョーのベストフレンズを紹介します」と、元サニーデイ・サービスの曽我部恵一と田中貴が登場。ここでやるのはもちろん懐かしのセッション、"Snow"。みんなで楽しげに演奏して2人が去った後は、"The Safecracker"、"The Therapist"をやって終わり。"Good-bye now I'll see you later on"という歌詞の通りこれで彼らともしばしのお別れだ。
trashcan sinatras
trashcan sinatras  曲目は2〜4枚目から新旧まんべんなくやっていて、数も多く充実した内容になっていた。それはライブの後の満足そうなお客さんの顔を見ても分かる。昔の曲でもやっぱりいいものはいいなぁ。これから自分も年を取って何があるか分からないけど、音楽の嗜好や考え方が変わったりすることがあってもきっと彼らの曲はずっと聞き続けるような気がする。そんな確信を与えてくれたライブだった。

--Set List(原文まま)--

GOT CARRIED AWAY / HOW CAN I APPLY...? / ALL THE DARK HORSES / HAYFEVER / PRISONS / LEAVE ME ALONE / OBSCURITY KNOCKS / FREETIME / EASY READ / WHAT WOMEN DO TO MEN / IM IMMORTAL / SEND FOR HENNY / ITS A MIRACLE / TROUBLE SLEEPING / IVE SEEN EVERYTHING / WEIGHTLIFTING
report by taeko and photos by izumikuma
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『I've Seen Everything 』 ( 国内盤 / US import / UK import )
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