BOOM BOOM SATELLITES @ Ebisu Liquid Room (19th May '05)
ダンスフロアで昇りつめろ!
さて、前回のライヴから約20日後、今度は恵比寿のリキッドルームに場所を移してのライヴである。おれは19時開演と思っていたので、19時をちょっと過ぎた頃に会場に入ると、人がまばらなことに驚いてしまった。ダブ〜ブレイクビーツが流れる中、フロアはどんどん埋まっていく。この日は珍しく、20時スタートなのだ。20時を過ぎるころには、会場はほぼ満員になっていた。改めて会場を見回すと、女の人の割合がけっこう多いのに気付く。しかも、ギャル系からオタク系まで、いろんなタイプの女の子がいるのだ。ステージに関していえば、アルミでステージのほとんどを囲ってしまうという見た目を驚かせた前回とは違い、至ってノーマルなステージ作りである。
まずは、プライマル・スクリーム風ロックンロールの"RIDE ON"から始まる。直線的なビートを刻むうちに、フロアは徐々に熱を帯びていく感じで、前半の"DEAD SHOT"、"DIVE FOR YOU"、"SPINE"の3連発で、この日一回目のピークを迎える。どれもシンプルでストレート、かつスピード感あるもので、ブンブンサテライツが獲得していった生身のビートをアピールするものだ。"SPINE"なんかCDで聴くと、もっとエレクトロニカな感じなのに、ライヴではストレートなロックにしか聴こえない。
川島がアコースティックギターを手にして"LET IT ALL COME DOWN"。前回は川島の肉声だけだったけど、今回はCDと同じく、サンプリングされたゴスペル風のコーラスが加わる。基本的には、どの曲もライヴ用のアレンジが施され、CDとはガラっと印象が変ったものもある。それでも、"BACK IN THE NIGHT"あたりなんかは、CDと同じようにストレートなロックで、やっぱり今のブンブン・サテライツのイメージの中核なのだ。音階が上がっていくシンセサイザーのリフが印象的な"FOGBOUND"、"MOMENT I COUNT"は、アンダーワールドの"Born Slippy [NUXX]"の後半のようなリズムトラックをバックに川島の声や電子音が乱舞する、アッパーな曲で会場もノンストップ状態で踊りまくる。"SCATTERING MONKEY"で本編が終わり、アンコールを求める拍手が止まらない。
アンコールの1曲目は"DRESS LIKE AN ANGEL"で中野と川島とサポートドラムの平井が一体となって鋭いリフで空気を裂いていく。"DIG THE NEW BREED"では、"YOUR REALITYS' A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING ME"からチャックDの声を、一旦解体して再構成して使っている。そして、ラストは"GHOST AND SHELL"で、ハードコアパンクのようにゴリゴリしたままで突っ走っていくのだった。そのとき、音の塊をぶつけることによって、ジャンルを無効にしていこうという迫力を感じたのだった。
そして、その勢いはおそらく今年のフジロック3日目ホワイトステージでも変わらないだろう。4月、5月と密室感のある環境でのライヴだったけど、次回はオープンエアだ。どんなステージになるのか震えて待とう。
- set list - 1.RIDE ON/2.RISE AND FALL/3.DEAD SHOT/4.DIVE FOR YOU/5.SPINE/6.LET IT ALL COME DOWN/7.ROUT FOR EXILE/8.BACK IN THE NIGHT/9.UNDER DOG/10.SOLILOQUY/11.FOGBOUND/12.MOMENT I COUNT/13.SCATTERING MONKEY
encore
DRESS LIKE AN ANGEL/DIG THE NEW BREED/GHOST AND SHELL
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