Silent Running @ Shinjuku Jam (30th Apr '05) feat. 春風堂、RUMI+SKE(ルミ+スケ)、the futures(ザ・フューチャーズ)、Paradise Garage(パラダイス・ガラージ)
一番搾り、全部が一番!!
the futuresの洋二(vo)さん、500mlのビールを片手にライヴ会場へ参上。饒舌とは程遠い話しぶりで顔は真っ赤に炎上。ライヴのときとはうって変わって、見事に明るいその表情。これが、ウ・ワ・サのthe futures!!…すみません、テンション上がって韻踏み楽しんでしまいました。。この酔いどれ紳士、洋二さんの状態で、時計の針はバシッと3時半。もちろんpm。今回はリハーサルから観させてもらえたこともあって、いろいろ楽しませてもらった。
実はこのSilentRunningという企画、今回で13回を数えるなかなかステディな企画でして、毎回奇抜なブッキングと、観客のアタマを撫で回すかのようなアーティスト対アーティストのグルーヴが三半規管に効くトリッピンな企画なのです。過去、この企画を通じて知ったバンドは数知れず、みなさんも是非、と薦めておく。今日の出演者も凄いの一言。春風堂、RUMI+SKE、the futures、パラダイス・ガラージ、個々の強烈な個性もさることながら、ラップありハードコアあり歌ものありのゴタゴタ鍋状態。うん、燃える!
一発目、春風堂。秋葉原GOODMANというライヴハウスを中心に活動している、と言っていいのだろうか、まぁ大体毎回グットマンで再会している印象が強いのでそう思っているだけかもしれないが、そんなバンドで、なにかと歌モノとカテゴライズされがち。確かに千賀子(vo,g,key)さんの歌が強烈にインパクトなのでそうまとめたがる気持ちは分かる。が、合間合間にみられるプログレッシヴな宇宙を見逃してはいまいか、みなさん!ラヴクライとかさ、はっぴいえんどとかさ、そういった素敵さが、あるんです。今日のライヴも、伸びやかな歌声(体調不良だったと聞いたが)と痛烈かつ豊かなドラムの縦軸が冴え渡り、ベースとギターの横軸がサウンドに幅を持たせているようなギラギラしたところもある面白いライヴだった。
次、RUMI+SKE。日本アンダーグラウンドHIPHOP界における紅一点であり、とてつもなく孤高なオーラを纏う女ラッパーRUMI。そして、現在世界にその名を轟かせつつある凶悪のトラックマスターSKE。このコラボはマジでヤバイ。危険すぎる。最高。RUMIに関して言えば、小さな身体から発せられる言葉のひとつひとつ、猛烈にエネルギーがエクスプロージョンしている。曖昧な言葉から逸脱したひたすら"リアル"なリリックは、凶暴だが痛めつけるのではなく、観る者に高揚感を与える極限のエンターテインメントとして機能し、凄いと同時に楽しいとも思えるライヴを彼女は繰り広げる。この日、ロックを聴きに来た観客が口を揃えて「RUMI凄げぇ!」と興奮していた光景を見て、RUMIというアーティストのデカさを知った。「赤丸急上昇だぜ!」という死語が飛び出すくらい現在イチオシのアーティスト。
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次、the futures。漲り過ぎ!最高!こんなとんでもないバンドがいたなんて。だいいち、冒頭に触れたようにヴォーカルの洋二さんは会場入りから顔真っ赤だし、他のメンバーも飲んで飲んで飲んで「ぶはぁ〜」って足元ふらふらじゃん!こんなに酔っ払ってるバンド初めて観たよ。
the futuresというバンドは大阪のバンドで、ハードコアなんだけどもうちょっとポップというかネチャネチャしてるというか、ライヴを体験した自分にはもはや言葉で表す気力がない。しかしだね、リハのときは笑ったよ。池田(g)さんが「アンプの向き、もうちょっと内側向けていいですか」と言うと、PAのひとから「ヴォーカルのひと、音聴こえなくなりますよ」と。そしたら「ヴォーカルは音聴こえる必要ないですから」と。どゆこと?と思ったらそゆことね。ライヴが始まった直後、ステージ無視。観客へ超速で突っ込み咆哮。曲はたいがい1分弱。カッコ良過ぎ!!ベースが、ラブクライなどもろもろの大阪シーンで有名なNANAさんだったりするところもまた素晴らしく、ギターの弾き方も理想。the futures、ガソリン(ビール)ぶっ込んでまた東京に来て。
ここまで書いた自分が既にお腹いっぱいだが、最後はパラダイス・ガラージでぐねぐねにミックス。飲み込まれたという形容がぴったしの大口サイケデリアであった。
豊田道倫(vo)さんの存在がデカイですね、やはり。途中披露された"うどん"がどうこう"土方(どかた)"がどうこうという曲がなんとも魅力的な詞世界で、ゆったりとした表向きの世界の裏で、魔王が姑息な悪事を働いているかのような、非常に微妙なズレ世界が怖ろしく、この日ドラムで参加した久下恵生さんなんかもそんなテイストのひとで、終始まごまごした素晴らしいライヴだった。
今日紹介したひとたちは、苦労しなけりゃ音源を購入することが出来ないバンドがほとんど(と思ったらアマゾンで買えるのね、the futures)。しかし、ライヴ会場に行けば物販にポコポコと安値で置いてある。そして、本人たちが物販で手売りしているような距離の近いひとたちばかり。そんなひとたちの奏でる音楽が本当に素晴らしい。この4バンド、知らなかったひとは一度ライヴに足を運んで欲しいし、知っているなら何度も観に行って欲しい。単純だけど本当にそう思った。実に素晴らしいから。それにしてもthe futures酔っ払ってたなぁ…
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report by toddy and photos by saya38
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