BOOM BOOM SATELLITES @ Shibuya AX (29th Apr '05)
楽しみはこれから
「なんじゃこれは〜」ってステージ見た人はみんな思う。ステージがアルミの幕で覆われていて、ちょうど渋谷クアトロのステージくらいの大きさだけ、穴が空いていて、そこに機材や楽器が全部置かれている。その横も、後ろも、半透明の蚊帳みたいな感じで囲まれていて、お客さんに向いている面だけが空いているのだ。何だろう?ステージを広く使うっていうのは、よくあるけど、狭く使うっていうのは、そんなにありえるもんじゃない。なんつーか、小箱感を出したかったのか、圧迫感、密室感、凝縮感、いろんな感じを受ける。
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そんでもって、ブンブンサテライツの2人と、ずっとサポートのドラムをやっている平井が登場してガツンとかます。ホント、ガツンとかますっていう表現が似合う迫力だった。新しいアルバム『FULL OF ELEVATING PLEASURES』の曲が中心で、以前の曲も徹底的に改造されているのはいつものこと。"Ride On"のプライマル・スクリーム風ロックンロール、"Dive For You"の疾走感など、もう最高だ!
川島はすっかりロックスターの風貌になっているし、中野は基本的には機材に囲まれているけど、ベースを弾いたり、手ぶらでセンターに出てきてお客さんを挑発したり、すごく動き回っている。特に"FOGBOUND"では、センターで煽りながら、ミキサーのつまみをいじって、電子音が撒き散らした瞬間のフロアの盛り上がりはすごかった。照明も特異なステージセットとマッチした照明もすごかったな〜。蚊帳の外(これがホントの蚊帳の外、これいかに)で照明の人が4人くらいで手でライトを持って自由に動かしていたり、コンピュータ制御だけでなく、人力でも面白いって、それはブンブンサテライツの音楽そのまんまなわけだし。そんな音と光のリンクぶりも良い。
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ブンブンサテライツと言えば、i-bookやVAIOを並べて音を出すっていうイメージなんだけど、"Let It All Come Down"は川島がアコースティックギターを持って歌い、聞かせる。しかも、その曲、CDではゴスペルコーラスが入っていたけどライヴでは無し。それが物足りないかっていえば、全然そんなことは無くて、ブンブンの持つ歌心がむしろ浮き彫りになったんで、OKでしょう。
アンコールは、自分が覚えている限り、"Dress Like An Angel"の「ジャーッツ!ジャッ!」という鋭いリフがすごかったのと、"YOUR REALITYS’ A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING ME"のチャックDの声が印象深い。
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そして、ラストのラストでの「お前らハードコアパンクですか?」って思うくらいのガッツンガッツンした盛り上がり。メンバーは笑顔だし、川島は「ありがとう!」って言うし、こんな風に終われるようになったのは、いつの頃からだろうか。これから追加公演やフジロックなど楽しみが目白押しだ。目白押しすぎて池袋に行っちゃうくらいに。
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report by nob and photo by saya38
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