Ganban Night Special vol.3
featuring United State of Electronica with The Glimmers
@ Ebisu Liquidroom (9th Apr. '05)
Third Coming!!岩盤が仕掛けたエレクトロ。
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スマッシュの肝煎りアーティストを始め、こだわりのミュージックセレクションを売るレコードショップ・岩盤。そこが主催するイベント「Break On Through」もこの度3度目になる。ハウスミュージックの粋を見せたSpace Cowboyによる第1弾、グラミーアーティストScissor Sistersを招いた第2弾ときて、今回はUnited States Of Electronica(以下USE)が参加となった。それだけでなくThe Glimmersまで参戦決定し、今回もまた好きな人にはたまらない夜である。
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まずは岩盤のバイヤー担当でもある芹野氏。岩盤が「エレクトロの12インチを東京で探すならココ!」と言われるようになった所以は、きっと彼の功績だろう。それをつくづく思わせる大ネタやエレクトロを織り交ぜてのプレイを続けた。その次はFPMこと田中さん。キラキラしたハウスを、というよりもイベントの流れに合わせてビッグビートフレイヴァーをターンテーブルにセットしていった。後半は"Jungle Boogie"のブレイクスリミックスなどを披露し、最後は"Smells Like Teen Spirit"の彼バージョンミックスで終了する。
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さあ、今回イベントの要注目ポイントはここからだ。2many Dj`sと同じくベルギー出身のThe Glimmersである。エレクトロ、ディスコパンクシーンではもはや知る人ぞ知る的な存在で(それは通好みのアーティストのみがキューレーターに選ばれるミックスCDシリーズ『DJ Kicks』に選ばれたことが証明しているだろう。)、ここ日本でもこの手のイベントでは今も彼関連の12インチが顔を出す人気者である。
そんな彼ら、まずは「20thFOX」社の映画で最初に流れるファンファーレをお見舞いして軽くご挨拶。しかしそのままアシッドなシンセサイザー中心のトラックでダークなグルーヴを作り出す。それは今までのパーティー一直線な流れとは明らかに異なるもので、幾分か戸惑いも感じた。だがそんな戸惑いを感じてしまった時点で既に彼らの掌の上だったのだろう。選曲はそこからNew Orderの新曲やらAlter Egoやら、エレクトロアンセムを惜しげもなく連発させ、しかもそこに80`s Discoやビースティーズも違和感なく顔を見せていくというすさまじい流れへ移行した。これにはもう盛り上がらずにはいられない!終わってみれば全ての選曲が一つの筋にまとめられていたような気がする。非常にコンセプチュアルな90分だった。
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The Glimmersが必要以上に盛り上げてくれたものだから、この夜のトリを務めるUSEまでみんなの体力は果たしてどうかと思ったが、その心配は無用だった。メンバーがゾロゾロと(計7人!)登場したのだが、メンバー全員が開始前から異常なハイテンション!その陽気さが会場中に伝染し、この夜最大音量の歓声が沸き起こった。始まる前というのに、である。
そして音が鳴らされる。この時会場に居合わせた700人前後のオーディエンスの多くが私と同じ気持ちになっただろう、「うわあ…これは楽しいぞ!」。
Junior SeniorやAndrew WK、もう少し前ならば少年ナイフやBisなんかもそうかもしれないが、時々ミュージックシーンという広大な舞台、そこに突然変異が時々誕生する。アーティスト特有のクリエイティヴィティや苦悩という感情表現を一切無視し、底知れぬ陽気さだけで成り立ってしまう作品である。USEのアルバムはまさにそんな一枚だったが、実際にそれを創り上げた人間達は、CDに溢れた高揚感も包括し、蛇口の無い水道のようなエナジーに満ちていたのである。
ただ…冷静に彼らを見つめてしまうと、そこには数え切れないほどのアラが存在する事を無視できない。演奏はハッキリ言ってヘタクソ、メンバーもそこはかとなくダサい(ザッツディスコパンクな格好ではあるが、容姿が不細工につきバランスが悪い)、そして声を出す役割の人間が6人もいたのだが、ヴォコーダーを通した声以外のハモリに至っては悲惨なほどだった。ターンテーブルを武器に完璧な流れを作ったThe Glimmersを体感した後だっただけに、USEはアマチュア感が拭えなかったのである。
だがしかし、技術の上手下手という物差しで彼らを見ること自体がそもそも馬鹿げた行為なのかもしれない。"One More Time"におけるDaft Punkのキラメキだけを抽出して一辺倒にまきちらすUSEの圧倒的なポジティブさ。これだけあればもう我々の高揚は簡単に得られてしまうのだ。ライオットガール風の格好をした女性ボーカル2名(2人ともやはりキッチュだったり寸胴だったりする…)が後半にステージに降りてエロエロなアピールをしてみたりする。するとやっぱり盛り上がるのだ。最高だ。
このイベントのヘッドライナーであったThe GlimmersとUSE。この二組の特徴は真逆と言ってもいいくらい対照的だった。とはいえ彼らをジャンルという括りに置けば、エレクトロという同じキーワードの下にある。音楽という自由表現、いや実に愉快なものだ。これだからやめられない。
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report by ryoji and photo by mari
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2005
ADF・バージョン2005 : Asian Dub Foundation w/ African Head Charge (10th Apr. @ Zepp Tokyo)
本当に「待ちに待った」 : Lemon Jelly (29th Mar @ Shibuya AX)
プログラマイズされたラブストーリーに感電しよう : The Chemical Brothers (11th Feb @ Shibuya AX)
2004
ジャジャジャジャジャー!ラスタファーラーイ! : The Skatalites (19th and 20th Sept @ Shibuya Club Quattro)
うつつに灯る夢心地 : Shang Shang Typhoon (7th July @ Hanazono Shrine)
「煌き」 : GAN-BAN NIGHT SPECIAL [BREAK ON THROUGH] VOL.1 SPACE COWBOY (28th May @ Nishiazabu SPACE LAB YELLOW)
「伝説」 : THE VINES (19th May @ Shibuya Club Quattro)
興奮はあった。パーティーは無かった。 : Squarepusher Japan Tour 2004 (15th May @ LAFORET MUSEUM ROPPONGI)
書籍 Review : -P2Pという冒険- : 『ナップスター狂騒曲』 ジョセフ・メン(著)/合原 弘子(訳)/ガリレオ翻訳チーム(訳) (20th Apr)
名レーベルが魅せたパーティーの真髄 : NINJA TUNE feat.Bonobo / Kid Koala / Coldcut / Hexstatic / Jason Swinscoe (2nd Apr @ Shibuya O-EAST)
例外的ヒーロー : IGGY POP & the stooges (22nd Mar @ Shibuya AX )
CD review : 『Somewhere Only We Know』 : Keane (2nd Mar @ Nagoya Diamond Hall)
愛と思い出の夜 : Ben Harper & The Innocent Crimiinals (2nd Mar @ Nagoya Diamond Hall)
熱帯雨林、そして野生のUAがクアトロに : AlayaVijana (20th Feb @ Shibuya Club Quattro)
「iPODロッカー」?さあ、どうでしょう : JET (2rd Feb @ Shibuya AX)
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