buttonあふりらんぽ (afrirampo) @ Aoyama Cay (9th Apri '05)

あふりとあがたと青山で - part1 -

afrirampo
 結論から述べると、それはもうまさに「宴」としか例えようのない、日常から逸脱した空間で狂おしいまでに「春」という特別な季節の豊潤な恵みを体一杯で受け止める…インドア花見とでも言うべき、実に楽しいライブ・イベントであった。

 丁度都内では桜も満開となった4月9日。私はと言えば、例年通りお花見などという行事とは全く無縁のまま、一目散に青山CAYへと向かっていた。スタート時間より若干遅れ気味に会場に入ったものの、まだライブが始まっている様子はない。DJブースでは、西新宿のレコード店LOS APSON?店長のヤマベさんがのんびりとレコードを回している。演出なのだろうか?ステージ前に敷かれたゴザが、絶妙にユル〜い空気を助長していてイイ感じだ。否が応でも三角座りで和むしか術はない。そして手にはビール。美味すぎて身体も脳も弛みまくる。
gekidan

その朗読&紙芝居とコラボレーションしていたバンドも、詩の世界と地続きのようなストレンジなことこの上ない、歪で奇っ怪な音を噴出させていた。ニューウェイブテイストを盛り込んだノイズ・ジャンク・サウンドとでも言うべきか。痙攣したようなギターと、横笛やフルートの音色、ズタズタなドラムのせめぎ合いが、奇妙で摩訶不思議な空間を現出させていく。冷淡でドライな音だけど、時に全身が毛羽立つほどゾクッとさせられる瞬間があり、それが得も言われぬ程気持ちがいい。「劇団金属」という割には、演劇らしい演劇はやってないし、内容も正直言ってよく理解できなかったけど、とにかく視覚と聴覚はめちゃくちゃ刺激させられた。
 そのだらんと弛緩した空気を突如切り裂くように、ステージ上でなにやらライブらしきものが始まった。思いつめたような風体の女性が棒立ちで詩を絶叫し、眼帯をしたおかっぱ頭の男性が紙芝居を1枚1枚めくっていくという、なんとも風変わりなパフォーマンス。描かれているのはステージのあちこちにも張型として点在する、お腹をパンパンに膨らませた異形でグロテスクな性別不明の人間たち。関西弁で時に早口でまくしたて、時に一言一言噛み締めるように繰られていく詩が妙に艶かしい。最初に感じた「何コレ?」といった異物感がみるみるうちに取れていって、終いには心地良い、もっと見たいとまでに感じるようになってしまっていたのが、我ながら不思議だった。

gekidan
afrirampo  どうやらゴザは芝居に使用されるために敷かれていたのではなく、観客に座ってもらうためのものらしい、と解釈するやいなや靴を脱ぎ捨て足を投げ出し、とめどなくリラキシンなムードに陥った我らがsmashingmagクルー。セッティング中、次に登場するハズのあふりらんぽの話題で気はそぞろだ。その殆どが押しなべて「あふり、かっこいい」「あふり早く見たい」に始終していたのが、各人のあふりらんぽへのお熱っぷりを露呈していて、我ながらちょっと微笑ましい。

 予想だにしていなかった、舞台後方からのあふりらんぽの登場に思わず笑いがこみあげる。両手にお箸を持ち、それをカッチカッチと打ちながら「あっふり〜」「らんぽっ」「わお!」などと嬌声をあげ、舞台に上がるオニ&ピカチュウ。気付けば先ほどまで遠巻きに眺めていた観客が一斉に、舞台のあふりらんぽの一挙手一投足に注目している。そりゃそうだろう。この3月にはSONIC YOUTH来日公演のフロントアクトも務め、キューンソニーからメジャー・デビューも果たした、日本が誇るオルタナ・アイドルだもんな〜。いや、ようやった。などと勝手な感慨にふけってる間もなく、一気に会場はあふりのカオティック・ワールドにどっぷりと包まれる。なんだか衣装も豪華になったし(フリンジ付き!)、お化粧もほんのり上品(といっても赤ラメアイラインは変わらず)になったように感じられるし、以前の全身からとめどなく溢れ出る「えげつなさ」の度合いは弱まってしまったのかと思いきや、蓋を開ければ演奏のほうは相も変わらずのすっぽんぽんぶり。可愛い顔してやる事とことんえげつない、これぞあふりらんぽの醍醐味であろう。
afrirampo 新曲?なのか分からないけど、「夏がきた〜夏がきた〜」と夏の恋を歌った曲の、オニvsピカチュウの緊迫したインプロ対決は、想像を遥かに凌駕するほどの凄まじい世界を構築していて、まるで奈落の底へと落ちていくかのように意識が朦朧としてしまう程だった。どんな言葉をもねじ伏せてしまうほどの強烈な磁力が、そこには渦巻いていた。なんかもう世間の大騒ぎぶりを尻目に、既に彼女達は別の次元に突入してしまっているようだ。凄い凄いとは思ってたけど、ここにきて更に凄みが深まっている気がする。あふるらんぽは、一体どこまで行ってしまうのか。まったく末恐ろしい娘さんたちである。ライブが終了し幕が閉じようとしても、ヤマベさんがかけていたダフト・パンクの「ワン・モア・タイム」に合わせて2人して「踊らな〜」と、奇声をあげながら楽しそうに跳躍しているその姿に、またしてもやられた。 しかしまあ、はちゃめちゃというか、すべてを「わや」にしてしまう感覚というか、恐ろしいほどの無軌道ぶりだ。もちろんテクニックはもの凄いものを持っていると思うのだが、そういう技巧的なものを超越したところに存在する、本能のみで奏でられる音楽に、羨望の念を含めて衝動的に突き動かされてしまう。あほりらんぽは、とことんあほだ。でもそのあほは、天才にしかできない類のあほだ。「あかんこのままかえさへん」「ドドドドド…」「お〜ま〜へ〜は〜あ〜ほ〜か〜」などのお馴染みの曲のお馴染みのフレーズとともに全力投球で繰り出されるサウンドは、混沌雑多すぎて説明のつきようがないけど、オニ&ピカチュウのバトルに巻き込まれ脳みそがぐちゃぐちゃに引っ掻き回されてるうちに、最終的には見てるほうもいい具合にあほに染まっていく気がする。

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