MONG-HANG @ Ebisu Milk (3rd Apr '05)
体験型テーマパーク
ごめんなさい、やられました。と意味もなく猛烈に謝りたくなるような強烈なライヴだった。約40分、MONG-HANGの世界に引き込まれてしまったのだった。
恵比寿みるく。日中は激務で精神的にも肉体的にも疲労がピークに達し、足が痺れるくらい立ちっぱなしの仕事を無理言って途中で抜けさせてもらい、フロアに降りて行くと、仕事帰りの自分とは、まるで違うカジュアルでおしゃれな格好をした人たちで埋まっていた。さすがクラブだなーと思い、DJが回しているテクノに合わせてリズムを取りながらバンドが出て来るのを待つ。
そしてフロアからベースのケイタイモ・ウジャ・ビンビンとギターのugazinが登場。2人は直立不動でスキャットというか、裏声で唸り始める。そしてドラムのアツシ・タナカ、パーカッションのヨウヘイ・ボヘミアン、鉄琴&キーボード&フルートのchokanが登場、アツシがトライバルなリズムを叩き始める。そして、フロアからヴォーカルの「バ」が現れる。頭には草で作った冠を被り、手にはひょうたん、相変わらず強烈な表情で人を掻き分けステージへ。それからハードでファンクでプログレッシブで(本来の意味で)ミクスチャーなMONG-HANGの世界に突入していく。
いつものようにジェットコースター的な曲の展開で、ヘヴィな演奏かと思えば、スチールドラムがやさしい音を奏で、フルートでまったりするかと思えば、狂ったようなロックンロールに突入していく。フロントの「バ」とケイタイモはいつものように奇妙な動きをするけど、ugazinがケイタイモと合わせた動きをするようになって、ヴィジュアル的にかなり面白くなっている。ケイタイモとugazinがハンドクラップをする。普通、ライヴ中に手を叩くというのは、お客さんたちに拍手をして欲しいということなんだけど、MONG-HANGの場合は、ケイタイモとugazinとでは叩く拍子が違うのだ。つまりポリリズムなわけで、お客さんはどちらに合わせていいのか分らない。
さらに、後ろにいるメンバーも加わるので、さらに複雑になる。そして「バ」のヴォーカルはお経のようだったり「アウ〜」「オパー」とか「ピピピッピピピピー」とか意味不明なことしか歌ってないんだけど、要するにパントマイムのようなもんで、言葉が分からなくても、それ自体が視覚と聴覚を総動員した体験なんである。こんなバンド他にある?音楽的には、ミスター・バングルとかフェイス・ノーモアとか初期のレッド・ホット・チリペッパーズ、CAN、イエスあたりが源なのかも知れないけど、そのルーツすら超えて、訳の分からない世界を作り上げている。
現在、活動してそれなりに売れているバンドは、「共感」と「一体感」がベースになっている。MONG-HANGの音楽は、どちらの制約を無視して、自由な世界を作り上げている。それはMONG-HANG自体が体験型の、ある種のアートとして現れているのである。
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