Green Day @ Makuhari Messe (20th Mar. '05)
ずっとそのままで
メッセの会場であんなにたくさんの人を前にしても、グリーン・デイは一人一人のハートをガッチリ鷲づかみにしてた。ハートをガシッと掴んできた。ありがとうって何度も言うビリー・ジョーの優しい顔が、楽しそうに演奏してるマイクとトレの笑顔が、ちょっと遠かったけど、でもしっかり見えた。嬉しかった。彼らと一緒に声を張り上げて歌って、大好きな曲のイントロが聞こえたら喜びが叫び声になって出てきた。手を思いっきり振り上げて飛んで、気持ちの中から楽しむって感情以外、きれいさっぱり消え去った。ずっと大好きで、ずっと見続けてきたグリーン・デイ。何度見たって最高に楽しい。だから心底から思う、いくつになってもいい曲作って、悪ガキでみんなを楽しませるグリーン・デイで、ずっとそのままでいてねって。
"Y.M.C.A."が流れると、ステージ上で準備していた照明担当の人たちも、会場のみんなと一緒に踊りまくっていた。こんなところから、すでに会場中が醸し出す見事な一体感。ピンクのウサギと青い怪獣の余興で盛り上がり、大歓声に迎えられていよいよグリーン・デイの登場だ。遂に始まるのだ、グリーン・デイのライヴが!一発目に"American Idiot"、「don't want to be an American idiot!」とビリー・ジョーの声もかき消されるくらいの大合唱、というよりはがなり声。エネルギーの出し惜しみはしません、観客は最初から拳を振り上げてモッシュで飛ばして盛り上がる。いきなり初っ端から、心臓と鼓膜がビックリするくらいのデカイ音で火薬が爆発。不意を衝かれてほんとにビックリ。そして、これをライヴで、生で聴きたかった" Jesus of Suburbia"に続いていく。切れ目なしに曲調が移り変わっていく豪華なこの長編、要所要所で決まるビリー・ジョーと観客のコール・アンド・レスポンスは、すでに馴染みの曲のようになっていた。爆音が響き渡ったり、火柱が激しく天井に向かってボワッと燃え上がったり。サマソニの花火より凄まじく豪華な演出だ。ブッシュ批判のメッセージが込められた"Holiday"は、グリーン・デイの素晴らしいメロディ・センスがとびきり光る、またしてもずっと心に深く残る名曲!強いメッセージを持ったこの曲を、みんなに声高に歌って、みんなの声で一緒にどこかに届けてほしいという願いが込められているような曲。前半に立て続けにやったニュー・アルバム『American Idiot』からの曲は、しっかり観客には浸透してる。左へ右へと動き回るビリー・ジョーとマイクにはピンスポットがあたって、ギターをアツくかき鳴らしながら煽る相変わらずクールなマイクと、両手を力強く掲げてみんなのリーダーになって、もっともっとと盛り上げるビリー・ジョーの姿が照らされて、ずっと大きく見えた。観客の凄まじい盛り上がりをバンドのエネルギーにして、自分たちも楽しみながらガンガン煽って巻き込んでパワフルに勢力を増していく。ライヴに欠かせなくなった「Hey, Ho」のコール&レスポンス、右サイド、左サイド両者のシャウト合戦、ビリー・ジョーは盛り上がらないと容赦なくブーイングのサインを出すのだ。
大きな水鉄砲を構えて噴射するビリー・ジョーは、これでもかってくらいシャーシャーと熱気と圧縮で脱水症状気味の最前列に救いの水を撒いていた。そこで観客から一人ステージに上げて、一緒に水を撒かせて、終わると肩を組んで水巻終了のご挨拶。ステージに上がってグリーン・デイの一員となる気分を味わえるチャンスは、「ギターヒケルヤツ」パートだけではないのだっ。
"Longview"、"Brain Stew"、"Jaded"、" Hitchin' A Ride"とグリーン・デイの名曲の数々は、みんな揃って気持ち良い大合唱。王冠を被って"King For A Day"、大熱狂で喉ガラガラで歌った"Minority"。どれも文句なしに盛り上がる。"Basket Case"は、メッセ全体が一丸となる素晴らしい一体感が生まれた。どれだけ時間が経っても風化しないグリーン・デイの代表曲。ブッ飛んだ歌詞とは裏腹なキャッチー全開のこの曲は、難しいことは考えないで自然と体で音楽を楽しむことを教えてくれる。『Dookie』を出した頃の彼らのシンプルに「音楽を楽しもう」のスピリットも、ずっと褪せないで鮮やかに響いてる。
恒例の「ヒケルヤツ」パート。できる人もできない人も、みんなが手をあげる。決して呼ばれないとわかっていても、後ろのほうでもたくさんの人が体を大きく伸ばして手を上げている。「どれくらいギターやってるの?」と確認事項も怠らず。「ギターヒケルヤツ」では、女の子がステージに上げられた。初めて見たぞ、女の子のギターヒケルヤツ。彼女は感極まりながらも(泣いてた?)、しっかり"Knowledge"を演奏。お土産にギターを貰って、一身に羨ましい視線を浴びながらステージ脇へと去っていった。ヒケナイヤツは、いいなぁって指をくわえて見るしかなく、ヒケルけども今回惜しくも選ばれなかったヤツは次回に懸ける、潔く。
アンコールは、珍しく"Maria"、そして究極の切ないメロディとギターが突き刺さる" Boulevard Of Broken Dreams"。これはめちゃくちゃイイ曲だ。少しずつライヴ終演を感じさせて、すでに名残惜しくなる。それから、これはサマソニ以降これからのライヴの定番なるのか、Queenの"We Are The Champions"。大量の紙吹雪が舞って、照明と光と合わさってキラキラとユラユラとゆっくり舞い降りてきたその向こうに、照明に照らされたグリーン・デイの姿が、なんだかものすごく遠くに感じた。幻想的で綺麗で、でもなんだかものすごく寂しくなるシーン。トレがドラムをちょっとだけ破壊。終わりだね。締めくくりも定番になった "Good Riddance"。切なくて泣けちゃうメロディだけど、人生の希望を与えてくれる優しい歌。この日のグリーン・デイのライヴが忘れられない思い出になっていく。終わっちゃった・・・。
やっぱりビリー・ジョーは、会場のみんなとハグするように両手を思いっきりいっぱいに広げたポーズでステージの真ん中に立っていた。グリーン・デイは、ずっと変わらない。ビルボードで初登場1位になったって、10年振りにグラミー賞で栄冠を手にしたって、超大作!世界を席巻!と称えるアルバムを出してビッグなバンドになったって暖かさは変わらない。だからずっと彼らについていくんだ。忘れられない、最高のグリーン・デイのライヴだった。また次に会う時も、そのままのグリーン・デイでいてほしい。そして、ずっといい歌を届けてほしい。
-- set list --
American Idiot / Jesus of Suburbia / Holiday / Are We The Waiting / St. Jimmy / Longview / Hitchin' a Ride / Brainstew / Jaded / Knowledge / Basket Case / She / King For A Day / Waiting / Minority
-- encore --
Maria / Blvd of Broken Dreams / We Are The Champions / Good Riddance (Time of Your Life)
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