CUBISMO GRAFICO FIVE @ Shibuya Club Quattro (13th Mar. '05)
Our Favourite Shop 〜いろんな楽曲よりどりみどり〜
NEIL & IRAIZAでもお馴染み、松田"チャーベ"岳二がソロ活動する時に使われる名前がCUBISMO GRAFICO。彼の創作意欲は留まることを知らず、バンド形態のCUBISMO GRAFICO FIVE(以下、CGF)を生み出した。その名残りか、DJセットでかかるチャーベREMIXがそのままSEとなっていた。「キュビズモ・グラフィコ!」の言葉が要所に散りばめられ、アクセントにRAMONES "Blitzkrieg Bop"(邦題・電撃バップ)や、スクラッチ、針飛び、女子高生らしき声が左右のチャンネルに振り分けられていたりで面白い。SEが終盤にさしかかると、ガールポップの定番 THE BREAKAWAYS "That's How It Goes" のイントロがロールし、豪華なメンバーが登場した。ざっと紹介してみると、松田"チャーベ"岳二(Vo.&G.)を筆頭として、サポートギタリストとして場数を踏んだ330(G.)、TEQUILAからSHIGE(B.)、SCAFULL KING/FRONTIER BACKYARDよりTGMX(Key.)、ex. Hi-STANDARDの恒岡章(Dr.)…ウウム、日本におけるBlue Beatの総本山、山名組の匂いがプンプンします。
挨拶代わりにかまされた、ニューアルバム『SEEDY』収録の "SOUND BWOYS FIRE!!!" は、けたたましいドラムとベースのコンビネーションを足がかりに、疾走するギターとキーボードが軽やかに着色していく。さらに、エレクトロニカなエフェクトも出し惜しみ無しに、光線銃のピロピロ音がオマケとして付いてくる。レコードの代わりにマイクを持ったチャーベにしても、TOY DOLLS "Nelly The Elephant"(邦題・ネリーさんだ象)の「おぉ〜っ」と5秒ほど続くうめき声や、能天気に「イェーイェー!」と叫ぶ THE REVILLOS "Yeah Yeah" の節回しを盛り込んでいた。
「CUBISMO GRAFICO SIX!」の声で登場したゲストのラッパー(名前は聞き取れませんでした)を加え、グレードアップした連中の遊びはまだまだ止まらない。バックグラウンドにスカ/レゲエが根をおろしていることが容易にわかる、しっかりとした裏打ちのリズムに、TGMXは即興でTHE CLASH "Revolution Rock" や、SUGAR BABEの "Down Town"、YSIGに敬意を表した形で "Walkin' Walkin'"の歌詞を乗せ、盛り上げ方を心得た生音マッシュアップを繰り広げる。バトンを引き継いだSHIGEは何故かオレンジレンジで、笑いをかっさらう。勢いなのか、CGFは続く"What a Wonderful World"(サッチモやJOEY RAMONEが有名どころ)もマッシュアップしてしまった。"Perfect"になると、フロアは再加熱。「パ・パ・パ・パーフェクト!」の言葉に異論を挟む余地などなかった。
ちなみに小ネタを挟むとき専用のBGMにセレクトされたのは、2004年に突如として現れた期待のニューカマー、夜遊び人間がこぞって熱視線を注ぐPORTOBELLAの "Covered In Punk"でありました。主に、メガネとキレキャラでオーディエンスの心をつかんだSHIGEのテーマ曲になりつつあるか? とにかく、細かい部分でDJ的な遊び心が顔を出す。チャーベ本人も「僕はDJ」と断言しているし、そんな側面から捉えるとBPMをいじったりするのも自ずと理解出来てくる。しかしながら、彼以外のメンバーが温めていた楽曲を取り上げたりもしていて、ただ単にCUBISMO GRAFICOの「延長」の範疇で語り尽くせない「バンド」であるのも疑いようの無い事実だ。
ラストはYSIGとのてんやわんやなバトルロイヤルが勃発し、何故かひとり残ったJxJx(YSIG)の「この度わー、お越しいただきまして…」と場内アナウンスを真似たスピーチで〆。とことん常識はずれでありました。
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report by taiki and photos by hiroqui
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The official site
Cubismo Grafico Five
unknown
The latest album

"SEEDY"
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"CINQ(four+one) "
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