The Mars Volta @ Ebisu Liquid Room (8th Feb '05)
脳ミソのうしろ側が開いてるのにアフロで隠してる
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あのキチガイ劇をボクは何が楽しくて観ていたんだろう。インタラクティヴ・コミュニケーションが叫ばれるこのご時世にボクたち観客はコトバのとおり観客でしかなく、ステージで起こる暗黒劇をただひたすら眺めているようだった。もちろん会場に居合わせた我が同志のなかには「いっしょにシンガロングしたわ!」とか「ビートに合わせてステップ踏んでたぜ!」と反論の声のひとつもあげたいひとは居るだろう。しかし、バンドが圧倒的に違う世界に居て、ボクたちは確実にそこに居ないという感覚。その感覚が頭の中を常に支配していた。「このバンドのライヴだけはこれからもハズせない」と思える素晴らしいライヴだった。 |

仰々しい登場テーマをさっくりかまし、ステージ脇から毛玉のようなアフロがふたつ現れた。アフロに熱狂する我々観客。ともすれば信仰めいた状況である。しかしそうも言ってられない。キーボードの彼は今日もファンキーだろうか、オマーはメガネを外すんだろうか、そしてなによりセドリックのステップに衰えはないのだろうか、高ぶる興奮を抑えきれない。 |
ニュー・アルバム"FRANCES THE MUTE(なぜかUS盤は爆安)"をリリースしたばかりで予習の時間が限られていた今回の来日。ソニマニを経て本日の単独リキッド公演となったわけですが、ワールドツアーのスタートということもありニューアルバムからの曲構成かと思えば結果からいうとほぼファーストからの選曲となった。選曲に関して言えば意外であったが、複雑怪奇のプログレ変態炸裂作となったニューアルバムを完全にライヴへと昇華するにはまだ時間がかかるといったところなんだと思う。だって凄すぎるんですもん今回。気持ち悪いくらいの意欲作ですから。
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と、そのときセドリックの背筋がピーンと正された。楽器が一斉に鳴らされる。"take the veil cerpin taxt"。シャン、シャン、シャーーン、ドッ!シャーーーンドッ!!!「ドッ!!」を皮切りにガァーーーとなる演奏陣のピタりそろった爆音とセドリックの隙も無駄もない軽やかなステップダンスのハイブリッドな闘い。見事なまでにカオスが渦巻き、ステージ上はボクたちの光を奪っていくブラックホール的なノリとなる。
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ボクの表現が加速度的に大げさになっていくのはデタラメでもなんでもなく、壇上の男たちは段々と激しさを増していくのだ。特に目を引いたのはドラムの彼。前回のツアー時も演奏中にスネアを破壊してしまったという過去があり、ツェッペリンのボンゾやザ・フーのキース・ムーンに匹敵する破壊的ドラマーと言える彼が今回も凄い。その圧迫打は正確に的へ打ち込まれ、プログレッシヴな曲展開に耐えうるミラクルなリズム感覚も併せ持つ。
CDを聴いたことがあるひとならお分かりだろうがその仕事量たるやハンパじゃなく、頭を振るたび散水のような汗(驚きの量)が撒かれるのを見て「このひとは絶対早死にするだろうな」と思うほど。そこにもってディスコード系の硬質なベースが冷静に暴れまわる狂気。当然のように繰り広げられるセドリックとオマーのクネクネっとした奇態。世界が違うと言った意味が分かっていただけただろうか。
新曲がどうこうとかじゃなくてTHE MARS VOLTAは前進している。プログレなんて範疇は軽やかに超越し、よく引き合いに出されるYesはもはや凌駕した。当然前進バンドAT THE DRIVE-INも相手ではない。現存するバンドでこのバンドに太刀打ちできるバンドはそういないだろう。ほんと真面目な話、このバンド無くして次世代ロックの未来は無いスよ。 |
report by toddy and photo by keco
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