新宿フォーク @ 青山 月見ル君想フ (30th Jan. '05)
黒くなれ!
南青山に「月見ル君想フ」というライヴハウスがある。場所と名前でありがちなライヴハウスではないということが、何となく想像出来るのだけど、扉を開けると南青山らしい洒落た雰囲気があって面白いし、まだ出来たばかりで新しいところだった。例えば、吉祥寺のスターパインズカフェや新宿MARSのように入口が地下1階でラウンジみたいになっていて、ステージとフロアは地下2階にあり、地下1階から見下ろせるので圧迫感がない。バーのメニューも面白く、タコライスロール(沖縄のタコライスのでかい海苔巻き)を食べてみる。こういう食べ物があるライヴハウスは好きだ。
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さて、新宿フォークであるが、黒さへの指向は止めどなく、バンドがもっと黒く!もっと黒く!とソウルフルにファンキーになっていた。この日はパーカッションも加えた6人編成でグルーヴが強化される。そうした黒っぽい仕立てに小田切の歌が乗るんだけど、そこで歌われる言葉が日常の中にあるというか、自分たちの感覚と地続きなんである。 |
彼女の部屋を訪ねていった男が彼女の心を問う"スカート"、「羽田から消えた僕らの3年間」と離れ離れになった彼女を雪の降る東京で想う"東京"、終電間際の男女の駆け引きが堂々たるソウルバラードまで高められた"キス"、「声を出したら彼氏に聞こえちゃうよ・・・」最高にスケベでフジロックのキャンプサイトのテーマソングにしたいくらいの"合同合宿"など、ソウルやファンクに影響を受けたからといって、それに引っ張られて歌詞がそれらしくなるのではなく、ちゃんと自分たちが考える黒っぽさを消化しているのだ。
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特に"キス"の「アーーーーッツ」という果たせなかった性欲混じりの叫びが東京で暮らしている20代の日本人の男から発せられた極めて個人的なものなのに、それが優れたソウルミュージックになっている。つまり、ブラックミュージックに影響されたからといって、英語を使ったり、外国人の名前を出したり、外国ぽいシチュエーションを出さなくても、自らが感じたもどかしさをそのまま歌う方が、よりソウルに近づけるんじゃないかということを証明しているのではないだろうか。 |
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オリジナルラヴぽいスタイリッシュな"八月の空"、そして文字通り暑苦しく、ファンキーという言葉を実感させられる"夏が来た"と全6曲。小田切が夏でも長いマフラーをしていた内省的な文学青年といった風貌から、体ピタピタのチビTシャツを着るまでの変化していく過程に図らずも立ち会ってしまったんである。この日はキーボードの火花は最初にほんの少しだけ、自分が聴きたい曲はやってくれなかったのであるけれども、それでも良かったと思わせてしまう懐の深さを感じたのであった。
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report by nob and photos by nachi
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mag files : 新宿フォーク (Shinjyuku Folk)
黒くなれ! : (05/01/30 @ Aoyama Tsuki Miru Kimi Omou) : review by nob, photo by nachi
photo report : (05/01/30 @ Aoyama Tsuki Miru Kimi Omou) : photo by nachi
めぐる季節の中で : (04/12/18 @ Akihabara Goodman) : report by nob, photo by sama
映像が浮かぶ音と言葉 : (04/10/16 @ Shinjuku Red Cloth) : review by nob, photo by Ken-Go!
あの素晴らしい歌詞をもう一度 : (04/09/09 @ Shinjuku Red Cloth) : review by nob, photo by keco
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