button Invisibleman's deathbed

@ Shimokitazawa 251 (20th Nov, '04)

ほんとうにこのライヴをいつも?


invisiblemans
 ついに目撃した。インビシブルマンズデスベット。様々な噂と見かけなどから直感的に判断すると、このバンドはどうも毎回炸裂しているようだし、そのド派手なアクションなどからくる笑いなんかもあるのではないかと思っていたのに、全然だ。炸裂していることは確かだったが、ボクはほとんど笑わなかったし、何かひとつひとつの行動が気になってしょうがなかった。真面目なバンドだった。
invisiblemans  まあ後になれば笑えるんだけど、ライヴの最後にテーブルやバスドラなんかを積み上げてオブジェを建設する"お約束"のようなものがあるのは数々のフォトレポートから予想していた。が、オブジェが出来上がって「さぁ、やっちまえ」などと無言で息巻いてると、「あれ!?」と肩透かしを食らう。「あぁ、あのオブジェ壊さないんだ…」ロックバンドたるもの積み上げたものをギャイーンと破壊してハッハッハとなるのが当然と思ってしまっていたので逆に驚いた。本当にこのオブジェはどういう意味があるんだろうかと。しかし不毛な思い悩みである気がして考えるのを止めるが、この微妙な不可解さがライヴ中も常に頭の中を巡った。
 会場は下北沢にある思いのほか広めなライヴハウス。そこに集まるひと。確実にインビシ目当てな感じが良い、今日はワンマンである。圧倒的に若い女子が目立つのはメンバーのルックスが良いからに決まっている。もちろんそれだけではない。演劇的なパフォーマンスをみせるバンドのファンは得てして女子が多い。私見であげるとデヴィットボウイとかイエモンとか。しかし、実際にライヴを観た後の感想からすればインビシは男気溢れるロックンロールバンドで、男子の黒い声がもっと響き渡るべきだと思う。

 ライヴが始まる前のSEを聴いてて「これ、オウテカ?」と思われるブツブツっと途切れ途切れに繰り返される電子ミュージックが鳴っていることに気付き、イメージと違ったので、なんか一筋縄でいかない感じが早くも漂っていた。


invisiblemans
invisiblemans

 メンバーが楽器を構えてデスベット氏が出てくる瞬間が非常にかっこよかった。一聴して分かったことは曲がめちゃ速いこと。音楽はゆっくり届けられる印象があるのに、急くような速さといったら分かるだろうか、あの前のめりなスピード感が快感。ヴォーカルは緩急をつけたドラマチックな展開が歌詞と相まってなんともナルシスティック。ナルには悲しみが伴い絶望な空気が漂う。

 さきほども触れた演劇的なパフォーマンスっていうのはやらせとかコントではなく入魂の表れでもあって、マジ本気な動きが非常にカオス。非常にカオス。色々と一番派手なデスベット氏に目は行くが、メンバー全員が文字通り"所狭し"とうねり合う姿はなんとも形容し難い。あんまりめまぐるしく動くもんだから黒いバターが出来上がってもおかしくないと心の中では思っていた。
invisiblemans
 動きの派手さはボクを引きつける最も有効な手段で、カッコイイバンドは派手で凄みがあるべきだと思うけど、演奏が酷過ぎて興ざめすることもままある。そこでインビシはというと、猛烈に演奏がしっかりしている。上手い。最後まで凄いなぁと思っていた音の良さからも彼らの音楽への真剣さを知る。この真剣さと化粧とオブジェのバランスがやはりカッコ良さを左右する。インビシは微妙なバランスでダントツにカッコイイ。

 最後まで「この曲で終わりだろう」と思わせるハイテンションが持続し、最後にオブジェが立ち終演した。まだまだ書ききれない彼らの魅力が盛りだくさんあること、そして毎回このテンションでここまで凄いライヴをやっているバンドはそういないと確信し、早くも2度目のインビシへ行くモチベーションがあがっている。
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