MONG-HANG @ Aoyama CAY (24th Oct. '04)
何?
音楽に求めるものは人それぞれだけども、おれの場合は主にインパクトなんだろうなと思う。メッセージとか格好よさとか美しさとかも別に軽視するつもりはないんだが、「何!?何じゃこれは!?」というのが好きなんだなということをMONG-HANG観るたびに確認するのである。この凄さを言葉にするのは難しい。彼らの音楽から彼らのlife(人生&生活)は伺えない。音楽をする分かり易い動機を読ませない。何故、ハナモゲラ語なのか、何故こんなに楽器が上手いのか、何故いろんな音楽要素が混ぜ合わさっているのだろうか、何故こんなに笑わせるのだろうか・・・分からない。MONG-HANGの音楽は「そんなのは別にいいじゃん」と謎を謎のままで楽しもうとこちらを誘惑している。そして「考えるな楽しめ!つーか、音楽聴いて理屈こねてどうするんのよ」という音楽について文章を書く人間にとって一番手強い敵になる。
久しぶりに青山CAYで観たMONG-HANGは、パーカッションが銀塗りでなく黒マスクになったり、お経やサンバまで音楽の幅を広げながらもバンドサウンド的にはがっちりしてきて、フライングVが豪快に鳴り、そのギターのおかげでハードロックぽさがまた一歩前進したような感じだった。でも、それが何かに着地するかって言えば、何もないんです。でも凄いんです。あーこれを上手く言うことなんて出来るのだろうか?ヴォーカルの「バ」による動き、表情、そして意味不明な言葉の数々に脳内をかき乱され、ハードでファンキーなギター、うねるベース、優しさを垣間見せるスティールドラムと鉄琴、そしてパワフルさを増したドラムが一挙にやってきて、それが自分の中では処理しきれず、あとはアハハハと笑うのみである。どうしていいのか分からないときに笑いが出てくるものだけど、MONG-HANGは人間が最後に残された感情としての笑いを誘うのである。
どういう発想だとこういう音楽が出てくるのだろう。MONG-HANGについて考えるのは、音楽の謎について考えることである。自分の考えている以上に世の中にはいろんな音楽があり、いろんな発想があり、自分が感知する世界の外に触れる体験である。どうにか伝えられないだろうかこの凄まじさを。一人でも多くの人に体験して欲しい。
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mag files :
何? : review by nob (04/10/24 @ Aoyama CAY)
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言語外コミュニケーションの可能性 : review by nob, photo by nachi (04/04/25 @ Shibuya YANEURA)
photo report : photo by nachi (04/04/25 @ Shibuya YANEURA)
ヒューモアとしてのプログレッシヴ・ロック : review by nob, photo by nachi (04/02/18 @ Kichijoji Star Pine's Cafe)
photo report : photo by nachi (04/02/18 @ Kichijoji Star Pine's Cafe)
初体験... : review by aihama, photo by nachi (03/09/21 @ Aoyama CAY)
白装束集団 : review by nob, photo by nachi (03/09/21 @ Aoyama CAY)
photo report : photo by nachi (03/09/21 @ Aoyama CAY)
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