LOW IQ 01は、ROCKの錬金術師なのである。彼の最新アルバム『MASTER LOW 3』を聴いての私のイメージがずばりコレだ!彼の手にかかるとポップスからレゲエ、スカ、カリプソ、ボサノバ、アイリッシュトラッド・・・この世に存在しうるあらゆる音のカタチがROCKへと様変わりしていく・・・。彼のルーツミュージックや日常、自然の中などで曲のエッセンスを吸収したり、ギターか?ベースか?抱えながら神経質になる時間を経て、そこでイメージが構築され、LOW IQ 01の紛れも無いサウンドが生命を育むまでの進化の過程を、まるで小学生時代、ノートの端にラクガキをしてパラパラ漫画を楽しむように自分だけの不規則なリズムの世界の中で想像を膨らませていくと、実にワクワク楽しくなってくる・・・『MASTER LOW 3』このアルバムこそが、まさに真のHAPPYからの産物なのだ。
アルバム『MASTER LOW 3』の1曲目"LOW-D"が爆音で鳴り響く。オーディエンスの歓声の中登場したLOW IQ 01は、シルエットの世界。動く影はまさに私の心の中の敏感な部分を誘発する。
幕が落ち現れたMASTER LOWことLOW IQ 01。味わいのある光を放つお馴染みのレザーらしきトレンチコートにクールに乗せたハットの隙間から見える頭は、二枚刈り風。その表情はリングに上がる前のボクサーのような、余裕と緊張を感じさせる。
早速、最新アルバム『MASTER LOW 3』の曲順通り、続いては、ベースのクールなビートと荒いギターの音が印象的なROCKナンバー"A・F・U"。一転プリティな80'sポップスフレーバーの"So Easy"・・・オーディエンスが一斉にリズムに合わせて飛び跳ねる。ステージの上のLOW IQ 01はといえば、少し照れた表情でチャーミングに首をフリフリ、右へ左へウロウロ・・・
"Game"がプレイされると、一度ステージを退くLOW IQ 01。そして颯爽と再登場したときには、シンプルなジャケットにパンツのスタイル。この日のライブで彼はアンコールを含め4度の衣装替えをしたのが、これをいわゆる結婚披露宴で新婦がやったりしたものなら新郎側の親族からクレームがつくに違いない・・・まぁいいけど・・・
LOW IQ 01の魂の中では、ジョン・レノンもジミ・ヘンドリックスも、セックス・ピストルズもキング・クリムゾンも、ボブ・マーリーも、アントニオ・カルロス・ジョビンも・・・またチャールス・ブロンソンやジャン・ギャバン、チャーリー・チャップリンやブルース・リーといった名優まで・・・先を争い混在して、一瞬の平静の後、いつの間にやらみんな手をつないでフォークダンスを嬉しそうに輪になって踊っているような・・・そんなありえないまさか?!が活発に培養されているのだ。こんなにも愉快でまたある意味厄介で、そんでもっておせっかいなこんな野郎見たことも聞いたこともないぞ!
LOW IQ 01がやるならば、ダサいこともカッコいいこともすべて、オーディエンスにイカシテる!と納得させてしまう・・・それをこのライブで理解してしまった私は、彼の巧妙なまでに計算されつくされた音楽による挑発にドップリとはまり、自分自身をアジテートし続けることになるのだ!「俺はROCKなのか?!」と・・・
LOW IQ 01!彼こそは、この世のモノを、もうヘタレてしまっているモノでさえROCKにしてしまう誇るべき確信犯、つまり紛れも無い、ROCK錬金術師なのである。
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