Caravan @ Shibuya Club Quattro (10th Oct. '04)
ここはどこ?都会のオアシス?
「あれ、ここ本当にクアトロ?」と錯覚を起こしてしまいそうな、普段との客の年齢層の差。もちろん普段より客がオジサンなのである。まあ、やってるバンドも70年代前半に代表作を作ってるようなかなりいい歳のバンドなので当たり前ちゃあ当たり前なのだが。でもね、クラプトンに行ってもJTQに行ってもそれなりに若いのもチラホラ来てたはずですよ。しかし、私が見渡してみた限り、音楽関係者らしき人を除いて見えるのは年季の入ったお方ばかり。しかも、このお方たちには、プロ野球観戦に行くような調子でクラプトンの武道館公演のチケットも取っちゃったよというようなカジュアルさは微塵もなし。開演前のフロアもやたら静かだし、第一ひとりで来てる人がやたらと多いじゃないか。カンタベリーめ、これはやはり敷居が高そうだ、とビビッていたら、会場が暗転し、ニコニコ顔をした気のよさそうなおじさんたちが出てきて、ライブが始まった。

プログレと言うとピンクフロイド、ジャズと言うとよく分からん、という私には、風の噂で聞いていた「ジャズでプログレ」な音楽というのはどういうものなのか、どう頑張っても、それはしかし想像の及ぶところではなかった。ということで最初は、一体どんな奇妙な音楽なんだい、と身構えていたのだが、前半は意外にも4、5分程度で終わる小気味よいロックンロールを連発。一曲目などは、ギターリフでグイグイと引っ張りポップなメロディーでとどめを刺すという、なんだ普通じゃん、と思わず口にしてしまいたくなるようなシンプルで分かりやすい曲だったし。だが、ライブが進んでいくと徐々に出てくるじゃないか、ビオラ兼フルート兼クラリネットという所謂普通のロックバンド編成以外の楽器担当の人の癖の強さが。この人の不思議な旋律が「ロックバンド」な音に絡んでくると、それがサイケデリックにもフォーキーにも聴こえてくるという不思議。それに、どこか牧歌的なホノボノとした雰囲気さえも漂ってくるという更なる不思議。う〜ん、これはなかなか味わい深い。そして、かなりリラックス。

と油断していると、中盤以降は一曲ゆうに10分以上はあるだろうプログレな展開の曲が目白押し。これが、また、ピンクフロイドみたいに「壮大な世界観を表現しようとしたら曲がやたらと長くなってしまいました」というノリではなく、ジャムっぽいノリに近い感じだった。これが「ジャズでプログレ」の感覚なのだろうか。まあ、ジャズを知らない私がいくら考えても答えが出るはずないので無駄な疑問はさっさと放棄するが。ともかく、このジャムっぽいプログレには更にリラックス。しかし、周りの客は明らかに前半よりも熱くなっている様子。しかも、静かに。もう完全に聴き入っている、というより、入り込んでいるような風情の人もいた。そして、一曲終わるたびに、本当に延々と鳴り止まない拍手。いやあ、濃密な世界だ。
なんか、こんなこと言うと、周りにいた濃いお客さんたちに怒られてしまうかもしれないけど、言おうか。この日のライブ、個人的には、久々にユルユルっぷりを堪能して、暴れてヒャッホウなノリ(ポップパンクとかの)とは対極な形でストレス発散ができた、都会のオアシス的ライブでした。ああ、言ってしまった。まだまだヒヨッ子でごめんなさい。
|
|
report by yoshi_k and photo by izumikuma
|
mag files :
ここはどこ?都会のオアシス? : (04/10/10 @ Shibuya Club Quattro) : review by yoshi_k, photo by izumikuma
プログレを部屋から解放しよう : (04/10/10 @ Shibuya Club Quattro) : review by nob, photo by izumikuma
photo report : (04/10/10 @ Shibuya Club Quattro) : photo by izumikuma
photo report : (03/05/10 @ Osaka Big Cat) : photo by ikesan
|
|
previous works by yoshi_k
2004
桃源郷フォーク改めロックンロール : THE STANDS (1st Oct. @ Tokyo UNIT)
ミクスチャー・キャー・キャー : TOKYO PINSALOCKS (28th Aug. @ Shibuya Chelsea Hotel)
「4人でひとつ」 : The Libertines (3rd Aug. @ Shibuya AX)
本物ガレージ、メジャーで弾けろ : The Von Bondies (13th Apr. @ Shibuya Club Quattro)
Sweet child of mine! : Wall of sound (20th Feb @ fabric, London)
やっぱりフランス人 : AIR (18th Feb @ Brixton Academy, London)
2003
飛躍的な進歩、圧倒的な勝利 : The Strokes (6th Dec @ Alexander palace, London)
ロックンロールって、確かこんな音だった : Razorlight (11th Nov @ 100club, London)
ただ「音楽」としか名付けられない未分化な何かを発する子供たち : The Music (15th Oct @ ICA, London)
ミスマッチの違和感 : The Thrills (11th Oct @ shepherds bush empire, London)
生々しい自然体のズレ : intensions of an asteroid (3rd Oct @ barfly, London)
熱いオヤジたちの肩肘張らない音楽 : James Taylor Quartet (22nd Oct @ mean fiddler, London)
コンサートの集合体としてのフェス : Reading Festival (23rd Aug. in Reading)
穏やかな覚醒 : nderworld (10th Aug. @ somerset house, London)
これからを感じさせる輝き: Saint Rose (15 Jul @ feet east, London)
オ〜オ!!オ〜オ!! : The future heads (11th Jul. @ barfly, London)
お父さんも安心!家族向けフェスティバル : uilfest'03 (6th Jul in Guilford)
巨大さに支えられた自由 : Glastonbury Festival '03 ( 27 to 29th Jun '03 in Shepton Mallet)
本気なロックンロール+アホと笑い : Electric Eel Shock (19th May. @ arts cafe, London)
Completely Stone Roses! : the complete stone roses (10th May. @ Garage, London)
死ぬまで踊り狂え! : Death in Vegas with DJ Andrew Weatherall (4th May. @ Nrixton Academy, London)
私もまた力の限りジャンプする : Blur (13th May. @ Astoria, London)
もっと今のあなたを! : (20th Feb. @ Shibuya Club Quattro)
all these worlds are yours! : DOVES (2nd Feb. @ Shibuya Club Quattro)
「もう一声」を聞かせてくれ! : the jeevas (7th Jan. @ Kawasaki Club Citta)
|
|