DEPAPEPE @ Shibuya Tower Record (5th Oct. '04)
デパペペのススメ
最近朝お茶に凝っている。家で飲んでも良いのだが、ちょっと早起きして、通勤途中の道すがら、目に付いた適当な店で飲むのがなんかイイ。
人の流れやお天道様の様子や電車のベルの音なんかを聴いたり見たりしながら、慌ただしく出された1杯のコーヒーや紅茶を飲む。ヘタすりゃお湯にティーバックを放り込んだだけ、なんてのも当たり前だが、何となく家からまっすぐ職場へ向かうのとは違う気分になる。「あーまた1日始まるんだ〜」と悲観するよりも、「あーいい天気だな〜あったかいな〜今日も1日がんばっちゃおっかな〜」とほんの少し、気持ちが軽くなる気がする。300円かそこらでそんな気になれるなら、安いもんである。
そのまったりとした時間に、最近よく聴いているのが、DEPAPEPEというアコースティックギター・デュオのCD。このシチュエーションに、ヒジョーに合うのである。
この日は渋谷地帯の各ライブハウス連動で行われたイベント、『in the city tokyo』での出演。時間にして約20分程度、たった5曲の演奏ながら、初めて生で聴くその音は、日々CDで聴いている以上に爽快で晴れ晴れとした気分にさせてくれる素敵なものであった。
ちなみにアコースティックデュオと言えども、ゆずみたいな弾き語りではない。しっかりとした音と心地よさに溢れた、インスト曲である。何がいいって、音にハツラツさがある。屈託がなく、笑顔が似合う曲が多い。好きでやっているというのが音の表情にもでていて、聴いていて楽しい。歌うように演奏する。これってジブリ映画で使っちゃったらすごい素敵かも!?なんて曲もある。実際、初音源を出してからかなり早いタイミングにTVのBGMでフレーズの一部が使われているのを何度も耳にしたし、選曲の良さでは昔から定評のある『世界の車窓から』でも使用されたことがあるらしい。
まあ、もしかしたら長年ギターに携わってきた方々から言わせれば技術的にはまだまだと感じるところもあるのかもしれないが、ライブの客席を観たら、10代の女の子から、30代ぐらいの音楽にはちとうるさそうな男性、あるいはスピーカーの横でじっと見つめていた年配の方まで年齢層もかなり幅広く、ライブを純粋に楽しめている様子はとても微笑ましかった。GONTITIや山弦などアコースティック界で代表されるグループとはひと味違った、フレッシュなメロディと、2人の愛らしいキャラクターがまた、好感を呼ぶのだろう。
演奏したのは12月に発売になるという新しい作品から、新曲"DUNK"と"激情メランコリック"。そして今年2月に発売された1stミニアルバム『ACOUSTIC FRIENDS』から名刺代わりにも最適な"HI-D!!"。7月に発売された2ndミニアルバム『sky!sky!sky!』から"さざなみ"と"sky!sky!sky!"。
関西出身だけあってか、MCは「いや〜、秋っぽくなってきましたねー」などと始まる世間話調でお笑いっぽいものから、「後ろの人見えますかね?」(2人とも椅子を利用)とお客さんを気遣う話かけ調まで、ごく自然体の人なつこい若者たちである。ちなみにDEPAPEPEとは21歳・元気印の三浦のあだ名『デッパ』『 デパさん』と、26歳の徳岡のあだ名、『ぺぺさん』を足しているらしい。三浦は尊敬するアーティストにマイケル・シェンカーやヌーノ・ベッテンコート等を挙げ、ハードロック好きを公言し、なぜか愛聴盤はB'Zのアルバム。一方の徳岡は影響を受けたミュージシャンにHi-STANDARDを挙げているという(始めて見た時ギターケースにPIZZA OF DEATHステッカーが貼ってあった)こだわりなく様々なものを吸収できるお年頃である。それは曲の楽しさにも活きているように思う。
もともとは地元・神戸でストリートライブを重ねていくうちに人気が出たといい、今でもたま〜に外でやっているらしい。売れてしまうと自分達の意図しない事情が出てきて制限されてしまうことがあるのかもしれないが、今日のライブを観て、ぜひとも外で彼らの曲を聴いてみたいと感じた。通りすがりのどこかの道端で、こんなギターの音色が聴こえてきたら、思わず足を止めたくもなるだろう。また、ジャケットのイラストも好評で、下北沢の雑貨屋に並べてキャラクター商品を作りたくなる可愛らしさである。機会があればぜひ手にとって、みなさんの朝お茶の時間にでも聴いて頂けたらと思う。
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デパペペのススメ : (04/10/05 @ Shibuya Tower Record) : review by oyumi
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