NEW YORK DOLLS @ ZEPP TOKYO (25th Sept. '04)
GREAT BIG KISS!
バンドを待つ間、会場内にはクラシックやオペラが流れて、妙に落ち着いた感じ。パンクと言い切るには、どことなくエロくて、けばけばしいNEW YORK DOLLSを待つオーディエンスは、ほとんどが妖しさなどとは無縁の中年達。ファッションだけを見れば、SLADE風のグラムが3割、パンク2割、ロッカーズ1割、普段着が4割といったところか。ひとくくりにグラムとして考えた人の中には、あからさまに「オレがジョニサン」という人が多い。死ねば伝説として残る、などという悪しき習慣をはやしたてるわけではないが、「緑色の肝臓を持つ男」は僕にとっても魅力的だ。虚空を見つめる瞳、HEARTBREAKERS後のソロ作『So Alone』、
ステージには力の無い線で描かれた何とも弱々しい髑髏…すべてがスリリングで痛々しい。SEX PISTOLSのSid Vicious(気になった人は、DOLLSもチラッと写っている、PISTOLSのドキュメント映画『NO FUTURE』がおすすめ)、さらに現代で言えばTHE LIBERTINESのPeter Doherty。彼らはパンク=ドラッグ禍、を印象付け、時には「これでいいのか?」というライブを繰り広げたりもする。(パンクかどうかはさておき、個人的にどうしても外せないのは
PINK FLOYDのSyd Barrettと、THE VINESのCraig Nichollsだったりするのだが…)
だが、彼はもういない。今回来日したオリジナルメンバーは、David JohansenとSylvain Sylvainの2人。DavidはTHE ROLLING STONESのMick JaggerやAEROSMITHのSteven Tylerと同じ「拳の入る口」を持っている。Sylは、ソロ曲"Teenage News"でも存分に発揮されている「Hooh!!」という叫びを入れ込んだりしながら、オーディエンスをしきりに挑発する。高い声が僕らの琴線にいちいち触れて、たまらない。彼は「NEW YORK DOLLS Love You, NYD Fxxkin' Love You! Hooh!!」と叫んで、始まった曲は"Subway Train"。せめてオリジナルのArthur Kaneで聞きたかった…。
日本ツアーの直前に、逝ってしまったArthurの代役は、"Malibu Beach Nightmare"でおなじみ、HANOI ROCKSのSam"Sammy"Yaffa。ハードロックとパンクを結ぶバンドから、グラムとパンクを結ぶバンドへの参加は、くくくっ、と思わずニヤリ。
序盤はしっかりと地に根をはった演奏を披露し、過去にパンクとして捉えられた不安定な印象はない。いつぞやのPISTOLS再結成にて、やたら演奏が巧いメンバーに気が抜けた、という話をラジオで聞いたのを思い出しながら、それぞれが長い年月を重ねた上での再結成DOLLSは骨太・マッチョで、安心感すらある。終盤の"TRASH"〜"JET BOY"へのメドレーで、スタジアム級の盛り上がりを見せ、皆にとっても大満足の一夜となったはずだ。
ところでSyl、股間のバナナはVELVETSへのリスペクトかい?
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report by taiki and photo by saya38
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