Smashing Mag / Invisibleman's Deathbed @ Shinjuku Loft (23rd Aug '04)

Invisibleman's Deathbed @ Shinjuku Loft (23rd Aug '04)

破壊魔インビシ、ギャップとギャップ
この日のイヴェントはFROM USA！なバンドがいたり、ZIGGYの森重氏が別バンドで出演していたりと、かなり濃～いメンツが揃っていたと思う。その中にあって、まったく見劣りしない、いやむしろ、一番自分たちの色を出していたのがインビシブルマンズデスベッド（長い！以下インビシ。）だった。　ステージの前にかかっていたスクリーンが上がると、ろう人形のように立ち尽くす影が4つ。呪縛が解けたようにその影が動き出すと、ステージもフロアも一気に動き出す。そのパフォーマンスはとにかく破壊的。ステージ前の柵に乗りだし、鋭い目線を会場中に投げつけるギター、演奏しながら、歌いながら左右の壁を蹴りまくるデスベッド。君達は一体何をそんなに壊そうとしてるんだ!? ステージから自分たちから観客の頭の中まで破壊しようとしているみたいだ。とうとう、デスベッドはお客さんから傘を取り上げてギターを擦りだす。ぶっ飛んでるなぁ。でも、傘を返すときは礼儀正しく、両手でキチンと手渡ししちゃう。そのギャップがまたおもしろい。　そういう派手なパフォーマンスも、音がしっかりしているからこそ、ひときわ目を引くというもの。それがなかったら、ただの破壊魔だからね_。歌詞が全部聞き取れるわけではないのだが、じっと聴いていると心の叫びが伝わってくるような、切ないような気持ちになってくる。こぼれ落ちそうなくらいに見開いた目で歌っているのはどんな歌なのだろう？あとで聞いたら、ごく個人的な愛について、だそうだ。このステージングで愛の歌。ここにもまた、おもしろいギャップ発見。　ちょっと曲に聴き入っている間に、どこから持ってきたのか、灰皿でギターを擦りまくっていたフロントの二人。デスベッドが持っていた丸かった灰皿は終いには四つ折りにされていた。あぁ、インビシの手に掛かってしまった哀れなモノがまたひとつ。そして、最後は恒例のオブジェ作成へ。いったいどこから調達してくるのだろうか？脚立をステージ中央に運び込み、マイクスタンドを突き刺して一丁上がり。今日はドラムは無事なんだなー、と思っていたら、やっぱりドラムも積み上げられていた。今日のオブジェは2個！　最終的にはオブジェだの派手なメイクだのに目がいってしまうのだけれど、途中で感じた曲と歌の良さはちょっと忘れられない。もしも、彼らが素の状態でライヴをやったら？なんて余計なお世話なことも考えたのだが、それじゃあ、やっぱりダメなのだ。あの見てくれでこの曲と音。すべてひっくるめてインビシなのだから。その魅力に気づいてしまったということは、もう、彼らの術中にはまっているってことなのだろうか!? ※ただいま、HOT STUFFサイトのネットラジオで、インビシのギャップ大暴露中です。（9/12まで公開中） →radio red hot