button The Libertines @ Shibuya AX (3rd Aug. '04)

「4人でひとつ」
libertines
 あれ、これピートがいるときよりいいんじゃないの、と前半早々に披露された新曲、”can’t stand me now”を聴きながら思う。昨年、フルメンバーのライブ(イン・ロンドン、ちなみに)で聴いたときはペラペラでヨレヨレな演奏で、曲の骨格さえもつかめない感じだったのだが、ピートの変わりにサポートギタリストを入れての今回のライブでは、まるでミニコンポから高級オーディオシステムに変えたときのような新鮮な感動と共にこの曲を聴くことが出来た。そう、ピートという危険因子のいないリバティーンズの演奏はグッと安定感が増して、安心して聴くことが出来る。いっそのこと、ピート無しの方がいいんじゃないのかという考えが頭をよぎることもある、のだが。 libertines

 既にご存知の方がほとんどだとは思うが、なぜジャガー&リチャーズ、モリッシー&マーのように切っても切り離せないピート&カールという黄金コンビの片割れが今回ロンドンで置いてきぼりを喰ってるのかというと、要はピートはロックミュージシャンのお家芸と化しつつあるヘロイン中毒というやつになってしまったので、現在一時追放中なのである。別にリバティーンズがクリーン志向なバンドじゃないのに(ていうか、逆の印象がある)追い出されてしまうっていうのはどれほど酷い状況なのかと思っていたら、ちょうど追放後のピートが英NME紙のインタビューに答えていた。そこでの彼は、インタビュー中に急に泣き出したり、かと思えば急にご機嫌になり歌いだしたりと、ザッツ・ジャンキーな症状を曝け出しているのであった。ああ。
libertines

 そんなわけで今回このようなメンバーでの来日となったのは致し方ないことだと納得したのだが、納得しているのだけれど、やっぱり物足りなかった、という本音がいくら隠そうとしても出てきてしまう。確かに演奏面ではピートよりもサポートギタリストのアンソニー君の方が遥かに上手く、安心して聴いてられる。でも、言ってしまえば、今回のリバティーンズの良かった点はそこだけ。後半は駄目押しするかのようにベースアンプの調子が悪くなってしまったこともあり、観る方としても集中力が切れてしまっていた。普段のリバティーンズはこんなものじゃない。演奏は学生バンド並みに下手なので調子の悪いときはこの日のライブより遥かに悪いが、良いときはもっとアナーキーで、スリルがあり、危険なくらいに自由なフィーリングに満ちている。それが今回無いのは、やはりピートがいないからだ。

 「ステージに100人上がってくるまでこの曲は終わらない。」と宣言したり、ライブ中に天井をバリバリと剥がし出して危うく出入り禁止を喰らいそうになったりという、狂気ばらみのムードメーカーがいないリバティーンズは、ただの良い曲をやる真面目なロックバンドでしかない。おまけにツインボーカルの片割れがいないので、カールがひとりで全部歌わなくてはならないという事態にもなっており、その負担がライブに余裕の無い印象を与えている。やっぱりいくら下手でもリバティーンズはあの四人でなくてはいけないのだ。そんな当たり前の事実を再確認させられた。しかし、昨年の6月からピートは出たり入ったり。こんなバンドが本当に続くのだろうか。日本盤セカンドアルバムのタイトルが、『リバティーンズ宣言』に続き、『リバティーンズ革命』に決まったが、次のアルバムがベスト盤か何かで『リバティーンズ解散』になるんじゃないかという友人のジョークも笑うに笑えない。

 そう言えば、サポートギタリストのアンソニー君。隙を見ては持参したデジカメで記念写真バシャバシャ撮るのは止めてください。どうせサポートの俺はもう二度とこの地を踏むことができないんだろうなあ、という悲しい諦めが滲み出ていて、シンミリします。
eugene kelly

- setlist -

The saga
don’t look back into the sun
up the bracket
vertigo
can’t stand me now
begging u
death on the stairs
plan a
mayday
road to ruin
ha ha wall
boys in the band
last post
time 4 heroes
tell the king
boy looked at Johnny
good old days
what a waister
likely lads
I get along
eugene kelly
report by yoshi_k and photo by izumikuma

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The Libertines


http://www.toshiba-emi.co.jp/intl/
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New release album

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"リバティーンズ革命"

( 国内盤 / UK import )

発売予定日 2004/09/01


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