Smashing Mag / Wakusei @ 渋谷Quattro (13th June '04)

Wakusei @ 渋谷Quattro (13th June '04)

惑星ワンマンライブ"Raise Your BLACK FLAG!"

増大する力、その輝き
前回、惑星のライヴを見たのは昨年末。その時も、渋谷クアトロでだった。「すごい勢いのあるバンドだなぁ」と思ったけれど、やけにステージが広く感じたのを覚えている。　　それから約半年。同じハコでのワンマン。この半年の間、惑星が行ってきた様々なイヴ（シェルターでのワンマン、S.T.U.N.のJAPAN TOURサポートetc）を失礼ながら私は見ていなく、記憶は6カ月前で止まったままだった。だから、今日、余計に驚いたのかも知れない。彼らの存在があまりに大きくなっていたことに。　　このライヴを見る前、ずっと惑星のCDを聴いていたのだが、こうして目の前で見ると、彼らは本当にライヴバンドなんだなと思う。5月にリリースされたアルバム『VOID』にも"BLOW UP""HONEY PIE"（この日の2曲目、3曲目）のライヴテイクが入っているが、生で見たほうが断然いい。当たり前だと思われるかもしれないが、CDはいいけど実際見たら、あれっ？というバンドだって少なくないのだ。そういう裏切りはこの日の惑星とは無縁のものだった。たてがみのような髪を振り乱し、途切れることなくパワフルにドラムを叩き続ける平田。汗ひとつかかないような表情で（実際はかなりかいているけれども）ベースを繰る清水のクールさ。スタートから容赦なくとばしまくる岸田のステージング。彼らから発散される熱と力で、ステージが充たされ、以前感じたステージの広さなんてまったく関係なくなっていた。　　そんなステージ上に負けないくらい、フロアのテンションも高かった。超満員とはいかないのだが、このライヴを本当に楽しみにしていたコアなファンが集まったのだろう。前列付近はかなりのダンゴ状態になっていたし、1曲終わるごとにフロア中の腕が高々と突き上げられていた。そして「ウォォー」という地響きのような歓声…。後半戦では、岸田がマイクをスタンドから外し、フロアを煽り、それに応えるようにダイヴする人がいたり、岸田がダイヴし返したりという光景も。これが1月半後にはフジのレッドマーキーで見られるんだ、と思ったら、物凄いワクワク感が込み上げてきた。　　ライヴが終わった後の感想は「かっこよかった」。ただそれだけ。他に何がいえるというのだ。これって、最小の言葉で表現できる最大の賛辞だと考えているのだが、このライヴを見た他の人達はどう思う？