*ネコは肉食です。
*イヌはヒトとの生活で雑食に進化しましたが、ネズミ等の駆逐、といった役割を担わなくなっても変わりません。
*ワガママと言っても一部の犬種ほど躾に手間取らず、何より散歩が不要。
*しかしどんなに愛情を与えても、厳しく管理しても完全に服従させる事は無理、と考えて下さい。
オープニング・アクト、ピアノに向かうWomen&Children。「青い部屋」によく出演してらいしたジョン(犬)さんを思い出したのはわたしだけでしょうか(本人達が聞いたらどちらが気を悪くするかな.....)。初めてジョンさんのパフォーマンスを観た時もこうしてフロアにみんな座り込んでいた。デジャ・ヴ?計算されたいびつなイノセンス、かなり怪しい。遠くて顔が分からない。見せる気もなさそう。多くの謎を残し、静かにフェイドアウト。
Cat Powerにしても、Women&Childrenにしても、何だか凄い名前だ。明るくなると一気に観客増。後からきた人と、座り込んで場所を確保していた人との小さな衝突。「混んできたんだから立て!」のしばらく後、全く見えなくなったステージの方から優しい声、「スワッテクダサイ」。渋々立ち上がったうちの一人が「ざまーみろ!」と叫んでいたけど、一番悪いのは狭さでしょう。混むとは思っていたけど...。私達が寿司ならシャリ形崩れてる。でも座ってくれたおかげで、Cat Powerのお姿をしっかり目に出来るようになった。
「インディアン・スタイル」
アコースティックギターを抱え足を開いて腰掛ける。肩より長い髪、シンプルなノースリーブのトップスにジーンズ。気取らない笑顔。可愛い!今回ギターとピアノのみ。Women&Childrenもそうだった。だけにスタイルの違いが明瞭。後味を残しつつ滑らかに響く声、サラッと入り込んでくるメロディー。
ミニマルさ、重いテーマも柔らかく変えてしまう魅力に、今度も系統は違うが、ジャック・ジョンソンを想い起こさせた。でも彼の生真面目さとこのネコのふてぶてしさの対比は....。コードの間違いは当然。段取りって、何?おもむろに煙草を喫って、気が済めば客に向かって「誰か要る?」といった調子。でも段々とそのペースにハマってくるマジック。ひとり芝居や妙にコケットな響きのフランス語もまじえてのトーク。内容が過激でも和める。本人もリラックスしてくれているようだった。
「タッテクダサイ」 今度は必死に立ち上がる。....見えません。人の壁の向こうでストロボが焚かれている様子。コケットなフランス語が聞こえる。撮影タイムだったんだろうか。それが落ち着くと、シンセらしき音とミラーボールの光が。
「N.Y.Song」 シリアスな口調。多くのメディアに9.11についてを語ったという彼女が歌い始めたのは、この曲を初めて耳にしたわたしでも胸を締め付けられる壮大なバラード。
余韻に浸っていると、陽気なお子さまのラップが流れ出す。「???」と思えば口パクで歌い、軽快にステップを踏む彼女の姿。そのまま笑顔で退場。もちろん、アンコール無し。
ワカラナイ タノシイ キョウミブカイ.....
さすがはCat。あれは誰にも飼い馴らせないでしょう。
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