THE BANDWAGON feat.THE BANDITS, THE ZUTONS @ Shibuya Club Quattro (30th May '04)
「リバプールからの挨拶」
- Intro -
ザ・バンドワゴンと名打った今回のジョイント・ライブで共演したザ・ズートンズとザ・バンディッツは、どちらもイギリスの港町リバプール出身のバンドだ。リバプールのロック・バンドというと真っ先にビートルズを思い出してしまうけど、そのビートルズに負けないほど、強烈な印象を残したロックバンドとの出会いを僕は忘れることができない。昨年の初めての日本ツアーで素晴らしいライブを見せてくれた、ザ・コーラルだ。
あの日の様子はここでは詳しく書かないが、新人バンドのレベルを軽く超えたテクニック、音楽スタイルの幅の広さ、サイケで神秘的な場面から暴れ馬のようなグルーブまで見せるバンドとしての力量、そのどれもが発揮された、本当に素晴らしいライブだった。それは、ライブ・バンドとしての実力を、日本のファンの前に存分に見せつけくれた一時間半でもあった。
そのライブが、音楽ファンの間で話題にならないはずがない。ライブ後すぐに、音楽系のbbsには普段はあまり見られない素直な賞賛の言葉が寄せられていたし、ぼく自身もしばらくは音楽好きの友人に会うたびに、コーラルの話ばかりしていた。今でも、コーラルのライブを見たという人に会うと、お互いライブのことを思い出して、「次に見れるのはいつだろう」なんて話になってしまう。そう、コーラルは、話題先行で終わることの多い欧米の新人バンドには珍しく、ライブの良さが口コミで広がっていった数少ないバンドのひとつだろう。
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この日登場したズートンズも、そのライブの素晴らしさが音楽ファンの間に知れ渡るのは時間の問題だろう。バンディッツへのセットチェンジの時間にラウンジに降りると、もうすでに興奮気味にライブを絶賛する声を聞くことができた。
ズートンズのライブは奇妙なリフが印象的な"ズートン・フィーバー"でスタート。そこから続くセットリストには、テンポの早い必殺ナンバーなんてものは見当たらない。ミドル・テンポの曲だけで、しっかりとこちらを楽しませてくれるのだ。
メンバーの余計な力の抜けた雰囲気も、いい。怪我が完治せず、結局代理のドラマーの横でタンバリンを叩いていたショーン(Dr)は、おどけたMCでバンドをもり立てる。こっちが謝りたくなるぐらいマジでかわいいアビは、サックスを吹くのより踊っている時間のほうがどう見ても長いけど、それもOK。さすがに服の肩ヒモがずれたまま踊ってたときは、演奏そっちのけでドキドキしたけど。
演奏する曲のどれもが、掴みどころのない奇妙な曲ばかりなのに、ついつい体を揺らしてしまう。そんな魅力はどこからくるのだろう。カントリーやソウルなどルーツ音楽を掘り起こすメンバーの趣向も大きいだろうが、一番大きいのは大学の音楽仲間で結成されたという、メンバーの絆なんじゃないだろうか。じゃあ「仲良しだったらいい音楽ができるのかよ!」と突っ込まれそうだが、プレイをするバンドの空気は、自ずとフロアにも伝わってくるもの。楽しみながら演奏をするバンドは、こちらまで笑顔にしてくれる。
本編が終わり、メンバーがステージを去ったころには、クアトロ中が熱い拍手に包まれていた。アンコールの曲は"ユー・ウィル・ユー・ウォント"。ここでもデヴィッドは、欲求不満の犬のような粘っこい声でシャウトする。迫力のある声と、ぽっちゃりした見た目からは、つい『コミットメンツ』を思い出してしまった。最後の曲の後も大きな拍手が送られると、メンバーみんなで肩を組み、お辞儀をして帰っていった。
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Mag files
「リバプールからの挨拶」 (04/05/30 @ Shibuya Club Quattro) : review by rad, photo by izumikuma
photo report (04/05/30 @ Shibuya Club Quattro) : photo by izumikuma
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