buttonDoberman @ EBISU GARDEN HALL (9th May '04)

日本発オリジナルSKA!


  先日、スカ界の重鎮プリンス・バスタが日本でレコーディングするのでその様子を見に来ないか、という(非公式な形でだが)誘いがあった。彼は確か英語を話せるはずなので、これを機に色々訊いてみたいなと思っていた。その内のひとつが日本人がスカをやることについてどう思うかということだ。結局、外野のくだらない理由で今回バスタの来日はなくなってしまったし、仮に来ていたとしてもそんなインタビューがはたして実現したかどうかもわからない。だが実はこれは常々思っていた疑問なのだ。某ジャズピアニストは「日本人がジャズをやるのは、向こう(アメリカ)の人からみればガイジンが歌舞伎をやるようなもんだから、楽曲・技術に相当の説得力を持ってなくちゃできない」と言っていた。スカにはそういう一面はないのだろうか?
Doberman   その疑問に対するひとつの答えを示してくれたのがドーベルマンのライブだった。ヨーロッパ・ツアーを終えたばかりの彼らだが、海外で力を蓄えたバンドというのははっきりいって器が一回りも二回りも違う。登場シーンからみんな自信溢れるオーラを放ちまくっていた。ピカピカに光りまくる、明らかにステージ以外では使えない揃いのスーツを着たメンバー。リズム隊に鍵盤、ギターが二本。
それにホーン隊といういたってスカ・バンド然とした編成だ。そして遅れて最後に登場したボーカリストは見事にスキンヘッド! スーツも彼一人だけ柄が違い、サングラスをかけたその姿ははっきりいってチンピラである。

  演奏と同時にボーカリストがまくしたてるのは、ラップとも歌ともつかぬ"べらんめえ"口調の前口上だった。あれえ、関西圏のバンドのはずなんだけどなあ。しかしこれが面白かった。「ドラムに合わせてやれ踊れ」だの、結局バンドとスカ・ミュージックへの賛歌で初っ端を景気づけているだけなのだが、テンポが良すぎて目論見どおりに気持ちが昂ぶってくる。そしてホーン隊がブ厚いリフを繰り返し始めると、すでに前口上で温まっていたフロアは一気にスカダンスの嵐を生んだ。盛り上げ方が尋常じゃなくうまい。これも海外で学んだギアの入れ方なのだろうか。 Doberman
Doberman Doberman   ボーカリストがいるにも関わらず、ボーカルを前面に出した曲ばかりを演奏するわけではない。ルックスといいその辺初期のスカパラにやり方が似てるかなとも思ったが、楽曲の所々でオリジナリティを感じさせてくれる。面白いのはそれがどれも"日本"を意識させてくれる要素だということだ。例のべらんめえ口調もそうだが、歌のメロディもちょっと昭和歌謡を彷彿させたり。しかも大前提であるスカという音楽の垣根の中で、見事にそれを取り込んでいた。これこそが日本人が作ったスカ・ミュージックのひとつの成功例ではないだろうか。
  ベタベタな関西色のMCで見事に笑いもとりつつ、簡単にこの日のライブでは会場を持っていってしまったドーベルマン。これからさらなる活躍を遂げるだろう。だが、直後に一番思ったのはプリンス・バスタに引き合わせてみたい!ということだ。奇妙に日本風な、だけど間違いなくスカなこの風変わりな音楽を、あの大御所ははたしてどう評価するだろう? 個人的にはこういうオリジナリティを表すことこそが、日本人がわざわざスカをやる理由だとさえ思うのだが……。 Doberman Doberman
Doberman


report by joe and photo by hanasan


なお、Dobermanの写真は4/25のStreet Beat Festivalを撮影したものです。

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buttonphoto report : (04/04/25 @ Museo Cervi in REGGIO EMILIA) : photo by hanasan
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