buttonThe Von Bondies @ Shibuya Club Quattro (13th Apr '04)

本物ガレージ、メジャーで弾けろ


The Von Bondies
 最近ガレージっぽい音を出すロックバンドが巷に溢れかえっているが、これほど生々しい音をぶつけてくるバンドにはそうそうお目にかかれまい。ドラムセットにはハイハットなんて元からありもせず、代わりにライドシンバルとフロアタムがドタガシャ鳴って地面を揺らし、ボーカルのジェイソンは痙攣気味にギターをかき鳴らしながらシャウトする。
 そのジェイソンの両脇を固めるギターのマルシーとべースのキャリーがコーラスを入れると、これがまたヘタウマで、ハードな音世界がちょっとなごんだりして、いい感じになったりする。キャリーがメインで歌った”not that social”なんかは完全にガールポップの世界だし。勢いで突っ走るのもいいけど、ちと一本調子っぽいなあ、ってときにこういう曲が入ってくるのはいい。音的にはたいして変わらないんだが、キャリーのローファイ声がなごむ。

The Von Bondies
The Von Bondies

 今、ヴォン・ボンディーズと言うと、どうしてもホワイト・ストライプスが頭に浮かんでしまうのだが、それは、まあ、仕方のないこと。だって、ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトがジェイソンの顔を今にも「ひでぶっ!!」と言って破裂しそうなほどボコボコにして裁判所のお世話になってるんだから。(ちなみに、この日はもうジェイソンの顔は綺麗に戻ってました。)
   もちろん、そんなゴシップネタばかりが理由ではなく、と言うか、そのような事件に至る経緯として、元々この二組は親交が深いこともあり(ジャックがヴォン・ボンディーズのアルバムをプロデュース)、音の感触に結構近いところがあるのだ。でも、悲しきかな、この一般的知名度の差。実際にライブを見ると、それが不条理に思えてくるほど、いいのに。特にこの日は見るからに調子がよさそうで、ジェイソンは頭の後ろでギターを弾くような、調子の悪い人は絶対やらなそうなプレーまで見せるし、アンコールの最後は”it came from japan”だったんだが、あ、このバンド日本好きか?
The Von Bondies

 客も、「日本がこんなにロックするなんて知らなかった。」とマルシーに言わせるくらい前の方は濃くて熱かった。でも、だからこそ歯がゆくも思う。この熱さが会場の後ろまで行きわたるようになれば。今回は、今度発売のニューアルバムと今までの曲が半々というセットリストだったが、私の聴いた限りでは大きな差は感じられなかった。でも、ニューアルバムは、ジャックの手を離れメジャー進出ということもあってか、ポップ度が高まったという噂だ。ニルヴァーナもソニック・ユースもメジャー進出でポップな面を見せて、多くのリスナーを獲得していった。それが「身売り」なんていうくだらないものとは無縁だったのは今振り返ってみれば、明らかだ。ヴォン・ボンディーズにもそんな黄金のシナリオが待っていることを、待ち望んでみたりしてる。
The Von Bondies

   [ setlist ]

1.Lack of communication
2.Nite train
3.Tell me what you see
4.Been swank
5.Cryin’
6.Shallow grave
7.Broken man
8.not that social
9.going down
10.mairead
11.c’mon c’mon
12.no regrets
13.the fever
14.pawn shoppe heart
15.please please man
16.R & R nurse

report by yoshi_k
and photo by izumikuma


The Von Bondies

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