Ani Difranco @ Shinsaibashi Club Quattro (10th Mar.'04)
どこまでも刺戟的な人間臭さ...
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最近の音楽シーンでは、金属的&機械的な音というのが当たり前のように耳につく訳で、というかもう普通に慣れ親しんでしまっている私達は、それに何の違和感も感じないのである。ところが、その真逆、より土臭く人間臭い音に触れてしまうと、ジーンと心の内側が熱くなるような衝撃を感じる...そう思うと、たとえば何となく世の中の主導権は逆転してしまっているんじゃないか...?なんてプチ寂しい気持ちになりながら、そんな萎え行く感情を立て直すために、その衝撃に説得力を持たせるために絶対に必要なので体験したかった、ANI DIFRANCOのライブに、期待に胸膨らませ向ったのである...
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この日は、いつも煙りでいっぱいのQuattroが禁煙...うっかりして思わず煙草に火をつけてしまった危ねえ危ねえ(笑)すぐに揉み消して、会場をウロウロ...何かソワソワするのである、どんなことになるんだろう...?ステージの上にはスタンドマイクが1本セットされているだけ、オ〜シンプル!!スタッフが2、3人左右を動きマイク位置を何度もチェック...マイク1本なのに...これもこだわりなのだろう?!
ステージに光が射す...登場したのは坊主頭の女性...観客がどよめく。おそらく「この人は誰...?」って感じのどよめきなのだ。アコギ1本で歌うその歌声は、どこまでも深くへ突き進み、身体の奥の方が震えるのである。あ〜魂が感じているのだ...実に心地いい..."Alfee"といった名曲のカバーも歌い、そのお馴染み感が少しずつ私との間の距離を近付け、だんだんと彼女自身を鮮明に感じるようになった。なんというピュアな歌声だ...なんて思っていると...アレ?!アッ...彼女は...まさか...いや違うよな〜?!...あれ?やっぱり...?!あの私のリスペクトPART2(ちなみにPART1はJIM MORRISONです)のDAVID BOWIEのツアーでベースを担当しているGAIL ANN DORSEYではないか...まさか?...あれっやっぱり?...そうだ...間違い無い...明日、DAVID BOWIEの大阪公演だから前乗りね?!ラッキーだよな〜!贅沢な前菜である。というかすっげ〜腹が減っている時に、メインのおかずより先に、いただいた味噌汁...一口飲んだあの時の安堵感ちゅうか...おいしい歌声だぞ!しかしその少し恥ずかしそうな表情、またしっとりとした歌声は、翌日のリズミカルに乗りながらのDAVID BOWIEの大阪城ホールのプレイとはまったく同じ人物とは想像もつかない、実にシンプルで心に染み入る優しいものなのである。いや〜よかった!
GAIL ANN DORSEYのライブが終わり、その余韻をじっくりと味わいながら、彼女の強烈なイメージの坊主頭を思い出して、そういえば、この後登場のANI DIFRANCOも90年リリースのアルバム『ANI DIFRANCO』の頃は坊主頭だったよな〜...私にとっての彼女の最高傑作アルバム93年リリースの『Puddle Drive』でも髪は極端に短かった。初期はず〜っと短かったな〜...なんてしみじみと考えてみたりしてみた...実にくだらないことではあるのだが...
ステージにロングのドレッドヘアを後ろに軽く束ね激しく振り乱しながら登場する小柄な女性が...ANI DIFRANCOである。とても潔い!なんというか"365歩のマーチ"を歌っている時の水前寺清子の持つあの潔さにも似た、キレ、そしてキメなのだ。笑顔をふりまきながら、アコギをかき鳴らし、何かものすご〜い幸せな世界に一気に引き上げられるようなそんな気持ちを、私は身体いっぱいに感じ、そして現われる音に自然に操られて腰を中心に全身が震え、動き出す...
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ギターというのは弦があるわけなので、それを強くまたある時は優しく触れることによって音が生まれ奏でられる...それがギタープレイというものである...などという概念は彼女には全く持って通用しないのであり、とにかくギター1本で、どこまでもスケール感溢れる、頂上知らずの演奏をしてしまう。ベースのグルーヴやパーカッションの土臭いビート...情熱的なギターの弦の音...ここに声がまぶされて...汗まみれの人間の体臭にも似た空気が生まれる。そしてそれが観客の感覚の中で揺れ、たまらないウエーヴを作るのである。しかも小柄な彼女、観客の中で埋もれているように見え、その荒っぽいウエーヴの中でもまれながらも航海する小さなヨットのようで...観客が口から発する熱い感情の息吹きに帆を向けて、それを受けて導かれる方向に進む...そこに存在している一体感はさらにビッグウエーヴをつくり、彼女にプレシャーを与え、妥協の無い最高のものを完成させる欲求を作る。
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そんなこんなで、魂のこもった曲のプレイを重ねる度に、彼女の歌声は、あまりにもさっぱりして痛快なMCと共に私の心の中に容赦なく潜り込み、軟弱で柔い感情のスイッチを強くオンする。火が点るのだ...あ〜も〜気持ちいい瞬間だ!!
ANI DIFRANCOの、嘘臭く無い人間臭さは、私の心にあった大きなしこりを取り払い、とんがっていた部分に引っ掛ってたちっぽけなこだわりのようなものをきれいに洗い流すことにより、すっごいリフレッシュした気持ちを与えてくれたのだ。なんという爽やか気持ちなんだろ〜
そうだ!最新アルバム『EDUCATED GUESS』を聴きながら旅に出ようか?!彼女の歌声は、忘れていた気持ちを蘇らせてくれる。青春18きっぷ、売り出し中か...?!どこまで行けるか試してみるか...?!こんな気持ちになったのは久し振りだな...それってなんかとてもいいもんだ...
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| report by kami and photo by ikesan
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mag files :
1+1=?: (04/03/10 @ Shinsaibashi Club Quattro) : review by yohsuke, photo by ikesan
どこまでも刺戟的な人間臭さ...
: (04/03/10 @ Shinsaibashi Club Quattro) : review by kami, photo by ikesan
photo report: (04/03/10 @ Shinsaibashi Club Quattro) : photo by ikesan
人間と音楽の持つ可能性(ラジオスターとの再会): (04/03/8 @ Shibuya O East) : review by joe, photo by ikesan
CD Review : 『Puddle Dive』 : (03/12/23) : review by takashi
音楽に国境は... : (00/01/28 @ Shinjuku Liquid Room) : review by 高田敏美
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