buttonBen Harper & The Innocent Crimiinals
@ Zepp Tokyo (4th Mar '04)

おおらかな緩急


Ben Harper
 お台場など普段出かけることも無い私は、「パレットタウンって何?」とか言っている間に開演時間を遅刻という大失態。「お兄ちゃん、チケットあるよー」の声を当然のようにシカトし、小走りでZEPP東京に入ると、もうロビーにはあの声...しまった。

 だが、入り口付近で急いでいた足が止まる。開演しているにもかかわらず喫煙所でタバコをくゆらしながら「やっぱいいなあベンハーパー」などと談笑している人たちの姿を目にして気持ちが緩んだからだ。ああ、そういうもんだよなと呼吸を落ち着かす。よし、まずビールといこうじゃないかい。
Ben Harper

 さて、他の日やオフィシャルサイトのセットと照らし合わせてみると、今回のツアーはキーとなる曲はいくつか固定された選曲のようで、"Temporaly Remedy"や"Ground On Down"の激しさとファンクネスがタッグを組んだ演奏は、名古屋の二倍はいるだろう観客も同じように驚きと興奮を覚えている様子で、ベーシストであるフアンネルソンのプレイが巨大なスピーカーから流れる間は、オーディエンスはベンハーパーのことをしばし忘れている。「いい具合」という名のルーチンがZEPP東京にも訪れていた。
 後ろの辺りがいい具合にスペースがある本日のZEPP。ステージング以上の私的な期待が強かった先日の名古屋と違い、私は最初から肩の力が抜けきっているので、カップを片手に今日は後ろで揺れまくって楽しむことにする。彼の音楽にはこんな楽しみ方も許されるかもしれない。フジロックのフィールドオブヘヴンのステージから数えること三度目となるカリビアンなアレンジの"Excuse Mr."も耳に馴染んで実に心地いい。

Ben Harper
Ben Harper
Ben Harper  客席後方はいくぶんかリラックスし過ぎ、アコースティックナンバーの際に雑談を繰り広げる人などもチラホラと見られる。えー、それってどうなんだと疑問を投げるファン心理が浮かぶものの、まあ正直分からなくも無いような気もする。フェスティヴな空間を彷彿とさせるものがステージから放たれているからだ。

 一方で「やべえ、神様みたいだ!」と立ち尽くす人がいるかと思えば、また一方で「やべえ、ビール買ってこなきゃ!」と自らエンジョイすることを選ぶ人もいる。散漫なオーディエンス達?違うな、楽しみ方が固定されていない証なんだろうな。本編ラストの十分以上にも及ぶ"Like A King"では、会場真後ろのビールを求める列に並んだ人たちですら、彼が高らかに挙げた拳から目を離さずに入られなかったわけだし。
 ビョークみたいに「奇跡そのもの」と表すのは言い過ぎで、ガンズやオアシスのように「これを逃したらもう観られないかも」というほど切迫してはいないライヴの不思議。音楽スタイルがまるで違うというのもあるし、イノセントクリミナルズとの絆など、音を聴けば十分過ぎるほど伝わる。

 しかしこれを「アメリカだからじゃん?」と投げやりにまとめることはできない。絶妙な安定感の正体は裏付けられないが、私は「彼ら、またフジにこねえかな」なんて考えながら、ラストにメンバーが揃って一礼をする時に惜しみない拍手を送った。
Ben Harper

report by ryoji and photos by hanasan


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