MONOCHROME OMITA @ Sapporo Bessie Hall (3rd Feb '04)
彼等は、きっと化ける
| 彼らのステージを見るのはこれで2回目になる。前回はPEAL OUTのフロントアクトだった。非常に堂々としたプレイと演奏力で勝負するスタイルに好感を持ったものの、ややパンチ不足な印象。そんな風に見ていた。
MONOCHROME OMITAは札幌在住の3ピースバンドで、変則リズムや不協和音を多用するかなりアヴァンギャルドなロックバンドだ。すでに全国デビューもしており、ジワジワと日本中を侵食しはじめている。 |
難解でテクニカルな曲をやるだけあり、技術は申し分の無いレベルに達している。て言うか、みんなやたら上手い。スピード、手数も申し分の無いグルーヴィーでメロディアスなベース。次々と違うフレーズを鳴らし時に正確でミニマルな姿に変貌するギター。そして何よりドラム。めちゃくちゃ上手い。あの変則ピッチを何でもないかのように正確に鳴らし、他の音やリズムには全くと言っていいほど引っ張られない。素晴らしい技術だ。3人とも、10年以上組んでるんじゃないかと思うほど堂に入ったプレイだ。
それにしても、楽曲はアヴァンギャルド極まりない。1曲目から転調、転調、また転調。流行のフレーズや聴き慣れたメロディーなど皆無に等しい。正直言って、聞き手を選ぶ音楽だと思う。 |
| 2曲目のドラムは圧巻だった。同じフレーズで2小節続けて叩いた部分があっただろうか?それに応えるように、ギター、ベースも類稀なる展開力を見せる。一体一曲にどれだけアイディアを詰め込んでいるのか。凡才の僕は「もったいない」と感じるほどのヴァリエーション。だが、正直言ってついていくのが精一杯だった。曲の構成が複雑すぎるからとか、リズムが変則的だからって訳じゃない。 |
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何と言うか、実直すぎるのだ。オーディエンスに媚びるようなパフォーマンスなど全く無く、淡々と持ち曲をプレイしている。あまりにも淡々としすぎていて、こちらが曲の中に入っていくのが難しい。ノレそうになったところでいきなりリズムが変わったり、どうしていいのか分からずくじけそうになった事が何度あったか。だからあそこまでアヴァンギャルドな曲なのに、そのうちワンパターンに感じてしまう。 |
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要は抑揚が欲しいのだ。客に合わせろといってるわけじゃない。余裕を持って欲しいのだ。僕らが楽曲やバンドの中に入っていけるような、スキマが欲しいのだ。ヴォーカルにもそういう部分が感じられた。ちょっとエフェクトをかけてみたりとか、ファルセットを使ってみたりとか、そんな単純な事でいい。「こんなのどうかな?」というバンドの問いに、「うん、それいいんじゃない!」とオーディエンスが応えられるような、そんな遊び心が欲しいのだ。直後のデキシーで、ジュリーが「MONOCHROME OMITAがちょっと頭良さそうな感じだったんで―」と言っていたのも印象的だった(もちろん悪意で言った訳ではない。その辺の経緯はデキシーのレポートを参照のこと)。
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ラストのナンバーはお見事だった。あれだけの演奏力であんな音の洪水を聞かされては、気持ち良くないはずがない。途中でギターの弦が切れたが、そんな事お構いなしに激しいストロークを繰り返す姿も、かえって好印象だった。
繰り返すが、技術は本当に高い。後はオーディエンスをいかに自分達の世界に惹き込むか。こちらから降りて行くのか。引き寄せるのか。どちらでも構わない。それが叶った時、きっとこのバンドは大化けする。
reported by SHUUMA NOGUCHI and photo by Q-TA
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