buttonGoro Nakagawa
@ Shimokitazawa La Cana (1st Feb '04)

50歳の子供


中川五郎
 ぼくは中川五郎さんの文章が大好きなのだけれど、歌手であることを知ったのはつい最近のことだった。元々中川さんは60年代、大阪でフォーク・シンガーとして音楽活動をはじめた方で、英詩の対訳などの文筆業を本格的にはじめたのはその後だったそうだ。つまり、「大好き」とか言いながら、ぼくは中川さんの本業をずっと知らなかったわけだ。反省。中川さんが歌手だと教えてくれた写真家のジェイ井上さんと、CDを聞かせてくれた編集長のhanasan、ありがとう。おかげでまた、素敵なシンガーに出会うことができました。
中川五郎中川五郎  ライブ会場のラ・カーニャの階段を降りると、椅子席のみの会場は、年は50才前後だろう、中年のお客さんで埋まっていた。昔なじみの顔が多いのだろうか、同窓会のような和やかな雰囲気だ。このままでもライブが出来そうなくらい柔らかい照明が落ちて、ギターを抱えた中川さんがステージに。一緒に演奏するバンドメンバーは三人とも女性だ。みんな中川さんよりひと回り以上若い。このバンド編成、中川さんいわく「わざそうした」ということだけど。 中川五郎中川五郎
 この日のライブで聞けたのが、中川さんによるエリック・アンダーソンやジェリー・ジェフ・ウォーカーのカバー。ぼくはオリジナルは知らないのだけれど、中川さんが歌詞を日本語に訳して歌うとすんなりと入ってくる。ライブ後、hanasanはしきりに「五郎ちゃん、歌うまくないでしょ(笑)」と言ってきたが、何をいいますか。中川さんの言葉と声が、ぼくのこころにはしっかり響いてきましたよ。
中川五郎  カバーも素晴らしかったけど、やっぱり聞きたいのは中川さんのオリジナル曲だ。この日、"30歳の子供"という歌を中川さんは歌った。これって30を過ぎて定職にもつかず、妻や娘にも離れられたオトコをモチーフにした歌なんだけど、50を過ぎて「これから人生どうするの♪」と歌う五郎さんに、「本当にシャレにならないぞ、親父」と突っ込みを入れたくなる。会場からも笑い声がちらほら。新曲の"90センチ"は、女の子との距離をなかなか縮められない男の子をモチーフにした曲なんだけど、これって50歳の普通の親父が書く曲じゃないでしょ。でも、それぞれの曲に、老若男女(もしかしたら女の人は違うかも)をどきっとさせるような説得力というか、生々しさが中川さんの歌にはあるんだよな。
中川五郎
 和やかなまま、終わった今日のステージだったけど、ひとつ気になったことがあった。“終わりはじまる”の曲をひとつもやらなかったことだ。あのアルバムに収められた、ブルーズ、反戦歌の力にやられたぼくとしては、あのアルバムの曲をやらなかったのは正直、寂しかった。今でも十分、説得力をもつ曲ばかりだと思う。この時代に中川さんは反戦を歌うことはないのだろうか。これからのライブで、そして今年26年ぶりに発表されるというのアルバムで、中川さんが何を歌うのか。注目したい。

comment and photo by hanasan


ボタン mag files :
button 50歳の子供 : review by rad, photo by hanasan (04/02/01 @ Shimokitazawa La Cana)
button photo report : photo by hanasan (04/02/01 @ Shimokitazawa La Cana)



live schedule :
2/27 (fri) : Dinig & Gallery Imagine (今人)
3/18 (thu) : Waseda Jerry Jeff
4/2 (fri) : Shibuya 2's Yoshihashi
4/4 (sun) : Yokosuka-shi Sogo Fukushi Kaikan


previous albums :

中川五郎

"六文銭 / 中川五郎"

単行本

"ブコウスキーの酔いどれ紀行" (翻訳)
"パパは家出中" (翻訳)
"死をポケットに入れて" (翻訳)
"グランドセントラル駅・冬" (翻訳)
"ミッドナイト・オールデイ" (翻訳)
"ブコウスキー・イン・ピクチャーズ" (翻訳)
"友人のような音楽" (永井宏との対談集)
"ぼくは静かに揺れ動く" (翻訳)
"ブコウスキー伝―飲んで書いて愛して" (翻訳)
"くそったれ!少年時代" (翻訳)
"ロメオ塾" (小説)
"渋谷公園通り" (小説)
"詩人と女たち" (翻訳)
"メイキング・ラヴ" (翻訳)
"ステファン・グロスマンのカントリー・ブルース・ギター" (翻訳)
"愛しすぎずにいられない" (翻訳)
"U2詩集―アクトン・ベイビー" (翻訳)
"モリッシー詩集" (翻訳)他多数



The first album ;

中川五郎

"終わり・始まる"



original albums ;

"六文銭 / 中川五郎"
"終わり・始まる"他

previous works...

compilationなど
"1969フォーク・ジャンボリー" (live 3trax)
"うた・復権 はみだし歌番組" (2 trax)
"関西フォークの歴史 1966-1974" (3 trax)
"URCアンソロジーVol.3 URCの真実" (1 track)
"坂崎幸之助のJ-POP SCHOOL2" (1 track)
"フォークビレッジ Vol.4 東芝EMI編 URCコレクション" (2 trax)
"かわら版キャラバン「沖縄」ライブ" (3 trax)
"ニューロックの夜明け番外編4 『 URC“発禁”ライブ・セレクション 』" (1 track)

DVD
"ROOTS MUSIC DVD COLLECTION Vol.9 ROOTS MUSIC 音楽祭1 " (4 trax with 遠藤賢司、高田渡)

アルバムのチェックする?

search:
?
Amazon.co.jpアソシエイト
previous works by hanasan

button2004

buttoninterview with 梶原徹也 (The3PEACE) vol.2 サルサガムテープは圧倒的な肯定のバイブレーション : (16th Jan 04)
buttoninterview with 梶原徹也 (The3PEACE) vol.1 ジョン・レノンとパンクのメッセージは基本的には同じだなって感じてた : (16th Jan 04)
buttonハッピーに笑顔の年越し : The3PEACE (1st Jan @ Shibuya DUO MUSIC EXCHANGE)
button2003

button『Burning Motors Go Last Heaven : Thee Michelle Gun Elephant (DVD Review)
buttonここから化けるか…!? : 惑星 & understatements (12th Dec @ Shimokitazawa Club Que)
button大っきくてウマい : Robert Randolph and The Family Band (10th Dec @ Shinjuku Liquid Room)
buttonそっちは最高! : BLACK BOTTOM BRASS BAND (20th Nov @ Shimokitazawa Shelter)
buttonロックンロール奇跡の夜 : Thee Michelle Gun Elephant (11th Oct @ Makuhari Messe)

無断転載を禁じます。The copyright of the photos belongs to Yohei "rad" Kobayashi and the same of the photos belongs to (The Voice Of Silence). They may not be reproduced in any form whatsoever.counter
==>Back To The Top Page.