FRONT CHAPTER VOL.2 featuring DJ BAKU, THA BLUE HERB, NUMB and BOOM BOOM SATELLITES @ Shinsaibashi Quattro (22nd Dec '03)
音楽による未体験ゾーンでの戯れ... - part1 -
現状を超えようとすることに限りなく挑み続ける...そういった姿勢こそが、音楽を表現する者にとっては絶対に必要である。そしてそのような活動の中で生まれてくる産物たちによって、私達は空想や妄想といった想像を体内に描き、それにワクワク胸躍らせる...これこそ人間のみに許された特権なのではないか...?!
そういった私の考えを満足させる存在こそが、この日のホスト、BOOM BOOM SATELLITESなのである。彼らがリスペクトする音楽家たちと行う豪華セッションパーティー。それが、『FRONTCHAPTER』。今回で2回目となるこのイベント。私は、身体と脳にビートの刺激を存分に味わうために、ここ心斎橋クラブクアトロにやって来た... |

定刻19時。今回のスペシャルゲストの地元大阪のジャンルレスDJ、MAMEZUKAのプレイにまずは酔わされる。踊り狂う観客がチラホラ...酒を酌み交わし談笑する観客達...しかし、足元を見るとリズムをとり、身体は揺れている...クールに刻むビートの中で音頭や祭りの掛け声らしきものもフィーチャーされ、日本人のアイデンティティーに訴えかけられた私のハートは、興奮し、血が騒ぎ出したのである...観客の身体は音楽に火をつけられ、連鎖的に揺れが大きなものになってきた...いい感じだ! |
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あっという間にできあがってしまった空気の中で、突如ステージの上に2人の男がゆっくりと登場。そう北の地、札幌発の超硬派メッセージ型HIP HOPユニット、THA BLUE HERBである。トラックメーカーO.N.Oの容赦なく押し寄せるスリリングな音の波の上をBOSS THE MCのラップが、華麗に激しく魂のサーフボードを乗りこなし攻め立てる。 |
「未来は俺の手の中にある!」「目の前にある壁を乗り越えなきゃいけないんだ!」彼のストイックな言葉の嵐は、体験した者の心拍数を上げ、脈の鼓動を激しくし、瞳孔を広かせ、自らの内面をしっかりと見つめ、何かを感じさせようと導く...妥協することの罪悪感...無意味な怠慢な生活...自分の中の今まで自ら触れることが億劫であった扉を難なく開け放ってくれる...まさに魂と魂のコール&レスポンス!まったく虚飾のない真実だからこそのリアリズム...素晴らしい快感なのだ!
report by kami photo by hiroqui
*なお、写真は東京公演のものを使用しています。 |
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