THE ALL-AMERICAN REJECTS @ Osaka BIG CAT (4th Dec '03)
ハッピーでたまらない時間
東京2Daysを成功させ、日本公演残すは大阪。アンコールを迎えたステージ上では、スタッフ、メンバー入り交じっての乱痴気騒ぎ! 続々とステージ上の人数が増え、押したり抱き合ったりと大盛り上がり! 中にはメンバーに替わって演奏するスタッフもいるほどだ。それを見ていた観客も負けじと満面の笑みを浮かべ踊り、拳を振り上げる。きっとハッピーでたまらないんだろう。じゃなきゃ、こんな笑顔は出来ない。そこはやはり最終日、ちょっとしたお祭り騒ぎのようだった。 |
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縦横無尽に飛び跳ね、走り回っている姿を見ていると、何者にも囚われず清々しい笑顔でいられた純粋な子供時代を思い出す。途中、機材トラブルに何度か見舞われたが、そんなことは気にも留めず、思いつきで作られたというデビュー曲"スウィング・スウィング"や"ザ・ラスト・ソング"など、アルバム「オール・アメリカン・リジェクツ」に収録されているナンバーが「これでもか!」と言わんばかりに押し出されてくる。ウィーザーやAmerican Hi-Fiを思い出させるようなポップ感に溢れ、キャッチーなメロディーに遊び心満載のシンセ。ボーカルがベースを担当している分、弱々しく聞こえてしまいがちだが、そこは2人のギターをフルに活用。優しさと可愛さと男らしさが交差する中、どんどん彼らの世界に引き込まれ愛しさを覚える。おまけに甘いマスクに透明感のある声とくれば、女の子がほっておくはずがない。メンバー自身も、客席から上がる黄色い歓声を喜んでいるようだった。 |
アンコールでは、4脚の椅子が用意され、弾き語りへ_。スタッフのリーダーと思われる男も登場し、満面の笑みで歌い出す。それから後は、何が起こったのかと思うくらいの大騒ぎ。皆ツアーTシャツを着ているので、遠目で見ている私にはスタッフとメンバーの区別がつかなかった。客電が付き、ステージを降りたはずのメンバーやスタッフが戻ってきて、ピックやペットボトルなどありとあらゆる物を観客に向かって投げる。日本最後の夜は、まだまだ興奮冷めやらぬといった感じだ。
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今回のライブ、さすが新人ながらにビルボードチャート25位を獲得しただけあって"新鮮なパワー"が溢れていた。しかし、なぜ彼らがこんなにも評価されているのか…。それは現実世界が闇に包まれているからではないだろうか。日本でも暗い不協和音が響いている。悲しいことだ。疲れ果て、正常な判断が出来なくなり、内に籠もっていく。そんな毎日だからこそ、せめて家で聞く音楽くらいは、明るく元気になるロックを聴きたいのではないだろうか。

report by shoko and photo by ikesan
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メロディーに乗せられている歌詞を見ると、失恋や女々しい感情を赤裸々に表現しているものが多い。しかし、いつも自分一人だけで立ち向かうのではなく、周りに助けを求め、手を取り合おうとしている。一人で生きているのではないと実感させてくれる。これこそが、今の世界に欠けているものなのだと言いたいのではないだろうか。
たまにはこうやって、音楽を通して忘れていた「何か」を思い出すのも悪くない。 |
mag files :
そうとも...これが若さ!これが青春だ! : (03/12/04 @ Osaka BIG CAT) : review by shoko, photo by ikesan
ハッピーでたまらない時間 : (03/12/04 @ Osaka BIG CAT) : review by shoko, photo by ikesan
photo report : (03/12/02 @ Shinjyuku Liquid Room) : photo by keco
黄色い声と心地よいメロディー : (03/12/01 @ Shinjyuku Liquid Room) : report by takao, photo by izumikuma
photo report : (03/12/01 @ Shinjyuku Liquid Room) : photo by izumikuma
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