buttonJUDE @ ZEPP東京 (28th Nov '03)

38歳の少年 - part1 -
JUDE
 39歳という年齢は世間では中年と呼ばれ、加齢に伴い腹に余計な脂肪が付き始め、白髪が増え、薄毛にもなり始める。39歳という年齢からどう間違っても少年などというイメージは湧かない。今年でその年齢になるというのに、ベンジーは一体いつまで少年なのだろうか。

 黒いスーツに身を包み、黒い会場に怪しく赤が映えるステージに登場してくる姿からは少年の姿は連想できないが、音を出した瞬間から初期衝動に忠実な少年へと姿を変える。ステージ上の4人の冷静さをよそに、会場はすでに爆発寸前。それを鎮めるかのように"ARABIA"のイントロが響いた。
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report by taisuke
photo by maikokko
「楽しい話をしようぜ」この言葉に会場は一時冷静さを取り戻す。渡辺の力強いベース、椎野の温かいドラム、福士の優しい歌声とキーボードに支えられて、意外にもベンジーは夢見る少年へと姿を変えた。黒いスーツだけがベンジーが大人であることを認識させる唯一の手段であるかのように。

 "エメラルド"を歌う姿はどこから見ても38歳の男には見えなかった。これだけ大勢の人の前でここまで心をさらけ出せる人間は、おそらく彼だけだろう。「他の事はわからないけど、どうしたら悲しいかはわかるよ」こんなに純粋な気持ちが届かないわけがない。全てが純粋すぎて思わず泣きそうになる。夢見る少年は全ての人に夢を見させた。

 スタートから静かな曲がメインとなり会場のギアはあがっているものの、まだトップまでは入りきれてはいない。ロックンロール・ジャンキーたちがこれで満足できるわけもなく、「夢見る少年はいつ初期衝動に忠実になるのか」という期待感で熱気だけが上がっていき、汗が止まらない。会場はその瞬間を待ちわびる。そんな中、突然グレッチが悲鳴をあげる。"HIGH SCHOOL"だ。会場はいきなりトップ・ギアへ入り、フロアはモッシュの嵐へ。"海水浴"で少しクールダウンをさせ、"デッドアルマジロ"で再びフロアは激しくなる。だがステージ上のベンジーはまだ夢見る少年のままだった。



*なお、写真は11/10の川崎クラブチッタで撮影されたものを使用しています。

buttonmag files :
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button38歳の少年 : (03/11/28 @ ZEPP Tokyo) : review by taisuke, photo by maikokko
button終わらない旅の一つの頂点 : (03/11/28 @ ZEPP Tokyo) : review by chihiro, photo by maikokko
buttonJet Cityの案内人 : (03/11/10 @ Kawasaki Club Citta) : review by taiki, photo by maikokko
buttonphoto report : (03/11/10 @ Kawasaki Club Citta) : photo by maikokko
buttonシルベットは夢を見る : (03/1/8 @ Shibuya Kokaido) : review by nob

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