| 2年前のフジロックで初めて彼を見た時、ギターと人間とが一体になるという不思議な現象を見た。本来なら人がギターを操り、様々な音色を奏でると言った方が正しいのだが、彼は違った。思想や行動が、驚くくらいギターと重なり合い過ぎている。ギターが彼で、彼がギター……どちらがWilko Johnsonなのかわからないくらいだった。 私は今日、それをもう一度観るためにここへやってきたような気がした。 |
![]() そんな事を感じながら、この日のライブはどんどん進んでいく。ギターを女に見立て、まるで一夜の駆け引きをするかのように妖艶な表情を見せるWilko、年齢と共に衰えていく体力を感じさせず、観客を魅了し続けるWilko、ギターのネックを強く握り、観客に銃を連射するかのようにして見せ、そのままカッティングの音と共に観客を打ち抜きまくるWilko……彼の全てが愛しい。応えるかのように歓声を上げながら、腕を振り上げ踊るフロア。弦を引っ掻く音がやけに大きく、心まで引っ掻かかれているような気持ちになる。不規則ながらも身体を支配する彼のギターは、最高に気持ちがいい。悔しいが、ずっとこの音に身を委ねていたいとすら思う。 |
現在ではピックで弾くのが主流となっているが、彼は違う。ピックを使っていても思うように動かないほどの早いカッティングを右手一つでこなす。指が弦で切れてしまうこともあるだろうが、指の爪や腹を使い奏でる。まるでギターが喋っているかのように、意志を持ったものに聴こえる。正直、歌は上手い方じゃない。しかし、悪戯に聴こえたり優しく聴こえたりするのは、いつもギターと一緒に歌っているからなのではないだろうか。彼の描く世界観を後押しするかのように共に歌う指と音色があるからこそ、Wilko Johnsonは存在していられる…そう、ギターは彼の相棒であり彼自身なのだ。
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ライブ本編ラストでは、以前組んでいたDr.Feel Goodの名曲"She Dose It Right"が! ヤバイ…この曲が来ると、どうしても右腕を振り上げ、頭を振り、左右に揺れながら踊ってしまう。身体中にリズムとギターが入ってきて、自分の意志ではどうしようも出来ないくらい踊ってしまうのだ。これを最後にステージを去られても「まだまだ聴きたい!踊りたい!」という欲求を止められるはずがない。それは、ここにいた人全てが同じ気持ちだった。「one more! one more!」という声に導かれるように登場するWilko。怒濤のように続けられるナンバーに、会場は笑顔と熱気で溢れていた。客電がついても、なかなか去ろうとしない観客。皆こう思ったに違いない。 このままこの夜が終わることなく続けばいいのに……と。 |
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Wilko Johnson is; - http://www.wilkojohnson.com/ |
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