京都の夜はもう寒い。しかし木立が赤く染まるには、もう少し時間がかかるみたいだ。お気に入りのジャケットで身を包み、京都の町を会場へと歩いていた。京都に来るたびに思うことがある。2000年という時間の中で全く変わることなく、そこに存在している山や川。きっと京に上がってきた戦国武将もこれらを眺めたに違いない。そんな山や川に囲まれた京都の町は今、電気やネオン、店の看板でいろどられている。名もない足軽や、坂本竜馬も見たことのない今の京都を、僕が歩いていると思うと歴史を感じる。もちろん、歴史のある町は京都だけに限ったことではないのだが、京都という町は、歩いている人や建物からも特別な歴史の匂いがする。今回の会場でもある磔磔も、それにもれること無く歴史の匂いがした。 |
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建物は土蔵を改造したらしく、白い壁、屋根には瓦が敷かれている。中に入ると主柱が客席のほぼ中心にあり、上を見ると長い間、この建物を支えてきた木の骨組みがむき出しになっている。天井がコンクリートむきだしのライブハウスはよく目にするが、木がむきだしになっている場所は、広い日本でもここだけではないだろうか? |
壁には昔のライブで使われたであろう、手書きの看板がかけられている。LOS LOBOSやTHE PILATESなどの看板の中に、なんとWilko Johnsonの看板があった。ステージに目をやると、今回の看板がもちろんある。この会場は昔のWilko Johnsonのライブを知っている。それにライブハウスとなる前に使われた時の記憶もある。黒光りしている木が、長い時間の流れを物語っているような気がした。![]() |
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Wilko Johnson is; - http://www.wilkojohnson.com/ |
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