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初めてZARIGANI 5を発見したのは、今年の2月、旭川でTHE PARKINSONSの公演にゲスト出演していた時のことだった。他のバンドが割とパンクだったのに対し、どこまでも爽やかなメロディとボトムの低いグルーヴがとっても印象的だった。それに、ベースのキクチのMCが大変面白かったり、メロディのきれいなギターバンドなのにステージでは結果的にどのバンドよりも暴れていたりして、とにかくそのユニークな、一筋縄ではいかないところが気に入っていた。 その後、RISING SUN ROCK FESTIVALにも出演したりしながら、100本近くのライヴをこなしてきたようである。8ケ月経って、その音楽、パフォーマンスがどのように変化しているのかも、とっても興味があった。 開演前にステージを観ると、ヴォーカル、クダラが弾くであろうギターがメイプルネックの真っ赤なTELECASTERになっている。旭川で見たときにはJAGSTANGかなんかだったと思うけれど、どちらかというと、TELECASTERは中域のしっかりした音が出るので、このバンドの強力なリズムセクションを考えると正しい選択なのかもしれないなあなどと思いながら、開演を待っていた。 |
3人がステージに登場し、セッティングを終えると、ベースのキクチが叫んだ。「ZARIGANI 5だ!」。同時にバンドが一気にサウンドを鳴らしていく。会場が違うせいもあるのかも知れないが、この音の迫力はかつて見たときの彼らの音を確かに凌いでいる。そのオープニングのノイズだけでも、彼らの成長と進化を感じてしまうのだ。 そのまま、疾走感のあるパンクなナンバーに突入した。この曲は聴いたことがないので、たぶん新曲なのだろう。彼らにしては珍しく、ストレートでパンクなナンバーだ。クダラの「I don't wanna die!」というシャウトが突き抜ける凄くかっこいい曲だと思う。元々、彼らにはグランジやガレージ、パンクの影響が強いところがあったと思うが、ここまであからさまなのは初めてだ。 真っ赤なTELECASTERからノイズが放射され、オーディエンスの心を撃ち抜いていく。そして、この疾走するナンバーにおいても、ベースのキクチとドラムのアキモトのリズムアンサンブルはどっしりと安定しながらも、力強いグルーヴをしっかり生み出していく。 |
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コーラスのかかったギターのイントロから「NUMBER」に突入する。この曲は彼らのメロディアスな側面を最も強く映し出している曲だろう。しっかりとした8ビートベースにし、クダラが高らかに歌う。彼の声質はかなり高い方だと思うが、ライヴでもしっかり歌われている。サビではキクチもスィートなコーラスでサポートする。歌詞が英語でありながらも、日本の中におけるメロディのポピュラリティみたいなものも反映されている曲だと思う。フラットな8ビートでありながらも、ライヴになるとビートが大きく強くなるので、曲の迫力が増している。 続けて「MELT SOX」だ。この曲でもクダラ、キクチのコーラスが冴える。基本的にこのバンドは音楽的な体力が高いと感じさせられる。アンサンブル、グルーヴ、メロディ、そして、コーラスをおろそかにしないバンドに悪いバンドがいないというのは、自分の勝手な思い込みだと思うが、あんまり間違っていないと思う。そのポイントを彼らはしっかり押さえているのだ。アキモトの叩くスネアが規則的に会場を揺さぶっていく。それにつれて、バンドもヒートアップしてくる。 |
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reported by YSMZ and photo by Q-TA |
Part 1 / 2 |
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ZARIGANI 5: ZARIGANI 5 OFFICIAL WEB ![]() The latest album "ZARIGANI5" ADVCD-0004 |
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