| 解散へのカウントダウンなどまるで存在しなかった。『世界の終わり』は最後を告げるにはふさわしい、反論や言い訳ができないほどの説得力をもっていた。このデビュー曲は壮大な解散をするために作られたのではないか、と錯覚してしまった。目を見開いて拳を突き上げることしか出来ないこの曲で、計り知れない喪失感が生まれた。体と頭が別々に働いている、どうしたらいいんだ。四人が生み出すグルーヴはこれで最後であり、ミッシェルガンは姿を消す。弦を切りながら弾き続けるアベの悲しげな表情が、チバが歌えずにうつむいている瞬間が、印象的で切なかった。気が付くとチバはいつの間にか消えていた。アベ、ウエノの「ありがとう」があまりにもそっけなくて、ありがたかった。わざわざドラムセットの前を横切ってくれたクハラを最前列で見た人はなんと思ったのだろう。 | ![]() |
![]() そんな中、スクリーンに浮かび上がったのは、解散発表とまったく同じ「Thank You Rockers I Love You Baby」の文字、燃えたバイク、そしてオーディエンス自身の笑顔だった。 |
オーディエンスに涙はなかったように思える。最高のロックンロールをぶちかまされて、私は満足した。再び登場することはないとわかっている。だが、誰も帰ろうとはしなかった。拍手は鳴りやまず「まだ終わってねえぞ」の声も聞こえた。![]() |
| 誰も帰ろうとはしない中『サタニック・ブン・ブン・ヘッド』が流れだした。ステージには機材を片付けるローディーしかいないが、この目の前に広がる光景はどうだ。踊っているし叫んでいる。確かに終わりを見届けたはずだ。終わってもなお、天国であり続ける空間を生み出したミッシェルガンは、今でもロックンロール・キングなのだ。そういえば『世界の終わり』のカップリングは『キング』だったなぁ。 外はいつの間にか雨模様。笑顔のオーディエンスと涙雨、つじつまのあわない一日だった。 |
-- setlist -- 1. ドロップ 2. ゲット・アップ・ルーシー 3. バードメン 4. デッド・スター・エンド 5. ストロベリー・ガーデン 6. アッシュ 7. フリー・デビル・ジャム 8. デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ 9. I was walkin'&sleepin' 10. ブラック・タンバリン 11. 深く潜れ 12. カルチャー 13. ブギー 14. 赤毛のケリー 15. ゴッド・ジャズ・タイム 16. エレクトリック・サーカス 17. ミッドナイト・クラクション・ベイビー 18. ベイビー・スターダスト 19. スモーキン・ビリー 20. リリィ -- encore -- 21. GT400 22. リボルバー・ジャンキーズ 23. ジェニー -- encore - 24.世界の終わり |
![]() report by taiki and photo by hanasan |
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