ELVIS COSTELLO and Steve Nieve @ Tokyo Geijitsu Gekijo Dai Hall (1st Oct '03) 最高のひととき 
| 生きているなかで「最高のひととき」といえるのはどんなときだろう。ずっと憧れつづけたひとと初めてのデートをしているとき。信じられないくらい美味しい料理をたべているとき。強力なライバルとしのぎを削ってたたかっているとき。たくさんの熱い観客の前で演奏しているとき。感動の種類はちがうけれども、どれも最高に幸せな時間だろう。この日のELVIS COSTELLOのライブはまさに「最高のひととき」とよべるものだった。 |
「ELVIS COSTELLOはギターをかき鳴らしてアップテンポのロックンロールナンバーをうたっていなければダメだ!」
そう思っていた。10年ほど前にTHE BRODSKY QUARTETととの公演にも足を運んだのだが、うたのうまさや演奏の質の高さに驚き感嘆したことは憶えているけれども胸に込み上げる熱い感動の記憶はない。それよりも昨年のブリッツや今年のフジロックで見せたバンド編成のライブの方がはるかに熱く楽しめた。だから9月に発売された新作[NORTH]も、良いアルバムだと思うけれども「超個人的コステロアルバムランキング」の上位に入ってはいないし、それをうけての来日だったので期待よりもむしろ不安に近い感情のほうが大きかった。 |
 |
 |
開演予定時刻を15分ほどまわって登場したコステロは、おもむろにアコ―スティクギターをかかえると、いきなり"Accidents Will Happen"。反則だ。傑作3rd『ARMED FORCES』の1曲目で初期の名スローナンバーのこれをやられたら毛穴全開脳みそ大開放の「どっぷりモード」に突入するのは当たり前のはなし。でもってスローナンバーを続けたと思えば、いきなり"45"。「おいおい、アコギとピアノだけでこの曲かよ」と嬉しさ余って呆れ気味なところへさらにサビ部分でエフェクターをふんでディストーションサウンド。ロックンロールだ。たまらねぇ。ライブが始まって数曲ですっかりコステロワールドの住人になっていた。 |
|
ギターをおいてのスローバラードは切なくなるくらい優しくうたいあげて、再びギターをもってのお約束ナンバーでは観客をあおり一緒にうたう。しまいにはマイクを一切使わずうたったりもしていた。それにしてもアコ―スティクギターとピアノだけでここまで迫力に満ちたライブができるのは、盟友スティーブ・ナイーブの力も大きいのだろう。 |

review by takao and photo by hanasan |
本編終了後も「アンコールがサービスたっぷり」だと知っている観客の拍手にうながされ、2回のアンコールを披露してくれる。いつのまにかピアノを弾いていた"Almost Blue"。"You Rerlly Got A Hold On Me"にはつながらない"Deep Dark Truthful Mirror"。のせて、のせて、落ちつけて。宝石のようなエンターテイメントショーは2時間たっぷりと楽しませてくれた。
多くの人たちが片付けが始まってもスタンディングオベーションをやめなかったことが、この日のショーの素晴らしさを表していたように思う。
過去に見た全てのライブの中で....、というより今まで生きてきたなかで「最高のひととき」とよべる時間になったのは間違いない。
2日、4日と日本での公演が残されている。行こうか行くまいか迷っている人は少々の努力をしてでも絶対に行くべきだ、絶対に満足できることは保証する。 |
|
|