ミラーボールが回る中DJ COBRAがジャズクラシックスを流し、まったりとした大人の雰囲気が会場をつつみこむ。出演バンドの名前をみると、夜のストレンジャーズと勝手にしやがれ。むむむ、前者はフランク・シナトラの名曲から、後者はジャン・リュック・ゴダールの映画そのまま。ゴダールの登場は知っていたが、シナトラが絡むとは知らなかった。まず、夜のストレンジャーズのライブ。リズムセクションの力強さとギブソンの潤んだ音色が、古臭さを残した不良のロックンロールやブルーズを次から次へと生みだす。Vo.三浦氏がせむしのように背中を丸めて、ところどころかすれる声で必死にうたいあげる。 歌詞に嘘偽りが入り込む隙はなく『俺が便所に行ってる間に俺のビール飲んだのどいつだ』(曲名です)なんてまさに実体験だろう、思ったことを整理すらせずに吐き出していて、じつにすがすがしい。MCはまるで漫談のようであり、「あ、うん。もうちょいやったらひっこみます、うん」とつぶやいたりする所も、なんとも人の良さがにじみでていている。まんまと「夜スト酒場」へと引きずりこまれてしまったようだ。 |
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スウィング〜グレイトロッキンなDJタイムをはさんで、いよいよ勝手にしやがれの登場だ。七人の伊達男たちは黒いスーツに身をつつみ、完全に闇と同化していた。さながらフィルムノワールの世界に存在するオブジェのように、金管楽器をたずさえた四人の男はこちらに背を向けてカウントを待っている。冷静に物事を見れたのはそこまでだった。『メランコリック・デカダンス・ピエロ』ではじまった音のせめぎあいは、ビリビリとあっさりマグニチュード8オーバー。しまった、リーゼントで来るべきだったと一瞬後悔したが、進軍ラッパが鳴ったらもう理性なんて必要無いし、そんなもん入りこむ隙間がない。こちらもさきほどの後悔ともどもしがらみ全部消え去って、負けられんとばかりに拳を振りあげ売られた喧嘩を片っ端から買いまくる。革ジャンやモヒカンのパンクスが違和感なく溶け込むジャズは、そうないぞ。 |
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