| 深夜2時。霧雨煙る歓楽街。人影も疎らとなったその街の外れを、ボルサリーノを被りチャコールグレーのピンストライプ・バギースーツに身を包んだ男が、背中を丸めて咥え煙草を燻らせながら歩いている。そして一言、舌打ち混じりにボソッと吐き捨てる。"勝手にしやがれ・・" まるで、ディック・トレイシーかゴダールの世界の中にいるかの様な、独特な匂いを醸し出すバンド"勝手にしやがれ"。彼らのライブにはやはり、男にしか出せない哀愁というか色気というか、粋な雰囲気が満載だった。 |
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フロアの照明が落とされ、メンバーが出てくる。ステージ上の青いライトに照らし出される、ホーン隊4人の影。青白く輝く管楽器。絵になる。これから始まる、クールで熱いライブへの期待を、否が応にも高めてくれる。以前、ドラムの武藤さんにインタビューした時に、勝手が作る曲のコンセプトは"美味しく酒が飲める曲"ってことだと話してくれた。初めて聞いた勝手のライブは、まさにそのとおりのものだった。それも、小洒落たカクテルなんかより、バーボンが飲みたくなるような。![]() |
ステージパフォーマンスに定評があるバンドといえば、多くの人は真っ先にスカパラを挙げるだろう。勝手のライブにもそれに並ぶ、いやそれ以上のものがあった。ホーン隊のフロントマン4人が、とにかく前に出る、出る。時にモニターに足を掛けオーディエンスを煽ったり、また、時にブルハのヒロトばりのジャンプを決めたり。それをスーツ姿の4人が、ホーンを輝かせながらなんとも涼しげにやってのける。管楽器を携えた4人が繰り広げるパフォーマンスには、とにかく迫力があった。![]() report by puku_imakaz and photo by hanasan |
![]() アンコールは、一切なし。しないというよりもむしろ、そんな余力は残していないといったところか。全19曲の本編は、あの人形が座るバスドラム上からの武藤さんのダイブと共に幕を下ろした。フロアライトがつき、DJコブラがクールダウンのための曲をかけ始めてもアンコールを期待したオーディエンスの拍手は、鳴り止まなかった。 |
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