buttonTHE VANDALS @ Shibuya Club Quattro (16th Aug '03)

メロコア死すともVANDALS死せず!?


The Vandals
 今でこそさすがに落ち着いた感はあるが、それでもやっぱり'90年代半ばに最盛したいわゆる"メロコア"ってのは一種の革命だったように思う。オールド・スクールのハードコアが主張する「デカい音と早いリズムで暴れ狂いたいんだよ!」という根源的な欲求。そして「キャッチーでキレイなメロディだって聴きたい!!」という多くのポップ・ミュージック・ファンの願い。一見背反するこのふたつのリクエストを無理矢理一緒にくっつけちまった結果、この両方のファンを吸収できる新ジャンルが生まれてしまった。ほとんど新発明に近い、正に"コロンブスの卵"だ。

 ところがこのTHE VANDALSはそんなメロコア旋風が吹き荒れる十年も前から活動を続けているバンドである。最初からそういう「踊れて暴れて歌えるバンド」といった先駆者的存在だったのかは定かではないが、とにかくブームとしてのパンクが一段落した現在においてもなお現役、はっきりいって凡百の浮かんでは消えるメロコアバンドとは風格が違う。その道の超大御所・THE OFFSPRINGが尊敬して止まないバンドというところからもその偉大さは窺い知れるだろう(そういえば両バンドで共演来日公演、なんてのもあったっけ)。
The Vandals

 それにしてもこのバンドは相変わらず、秀逸な美メロがライブでも耳に残る。それに合わせてフロアから響く見事に息の合った大合唱。やはり歌詞を完璧に覚えているようなコアなファンが多いようだ。よく知らない曲で周りが唄ってると、なんだか取り残されたような気分にさえなる。特に盛り上がったのは"PEOPLE THAT ARE GOING TO HELL"(日本では特に人気のある曲でここからVANDALSに入ったというファンも多いが、これはどうやらDJ HIKARUのプレイの影響が大きいらしい)。あーラップやシャウトも好きだけど、やっぱり唄えるメロディって原点でイイわあ!!

The Vandals

 アンコールでは、このバンドの「お約束」らしいのだが……変態ギタリスト・WARRENのワンマンショー。ヴォーカリストとパートを取り替えて、銀ラメのマントに下は動物パンツを穿いただけの半裸状態でハンドマイクに齧りつく。観客は大爆笑。もうこれは演奏どうこう、というレベルじゃないです。完全なエンターテイメントの領域。この辺のお遊び要素も、長いキャリアにも関わらずバンド人気を支える要因となってるんだろうな。

 こういうのも含めて色んな意味でVANDALSの魅力に触れた一日でしたが、何より全ての地盤となる演奏のクオリティが高いんだよ。いやホント。素直にまた観たいなと思えるライブでした。
 そのVANDALSの渋谷クアトロ公演。比較的若いファンが多いのも長いキャリアが世代を超えて受け止められている証拠。新たな客層を獲得している実感にこっちまで嬉しくなる。と、そんなキッズ達(本当に十代とかなのだよ)が急に叫びをあげ、上下左右に飛び跳ねる。THE VANDALS登場、バンドの登場だけでこの盛り上がり! ハンドマイクで歌うヴォーカリストに、ギター・ベース・ドラムスの至ってシンプルな編成。演奏開始と同時にフロアはモッシュの嵐! 頭上をゴロゴロ人が転がっていき、それを支える連中も頭を蹴飛ばされながらもなぜか笑顔。「暴れたいだけじゃん」みたいなこのシーンへの批判を聞く事もあるし、確かに一部にマナーの悪いファンも目立つが、この奇妙な爽快感はやっぱり体験してみないと分からない。バンドも演奏しながら本当に楽しそう。今では唯一のオリジナル・メンバーとなってしまったベースのJoe Escalanteの笑顔が特は印象的だった。

The Vandals




The Vandals
The Vandals

 ところで後から知った情報だが、この日のドラムスは本メンバーのJOSHではなく、どういう経緯かGUTTERMOUTHのドラマーが叩いていたらしい。今回だけでなくVANDALSは正式メンバーがいるにも関わらずドラムだけはいつもなぜか流動的なのだが、この辺なにか事情があるんでしょうか。しかしね、この日のドラム、すごく良かったんですよ。尋常じゃないテンポの演奏の合間に余裕でくるくるスティックを回す見た目のパフォーマンスにまず釘付けになったし、他のメンバーとの相性も良さげ。なによりツービートの醍醐味を感じるリズムキープが素晴らしかった。……助っ人の演奏だけにちょっと複雑だけど。
 アンコールでは、このバンドの「お約束」らしいのだが……変態ギタリスト・WARRENのワンマンショー。ヴォーカリストとパートを取り替えて、銀ラメのマントに下は動物パンツを穿いただけの半裸状態でハンドマイクに齧りつく。観客は大爆笑。もうこれは演奏どうこう、というレベルじゃないです。完全なエンターテイメントの領域。この辺のお遊び要素も、長いキャリアにも関わらずバンド人気を支える要因となってるんだろうな。

 こういうのも含めて色んな意味でVANDALSの魅力に触れた一日でしたが、何より全ての地盤となる演奏のクオリティが高いんだよ。いやホント。素直にまた観たいなと思えるライブでした。
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button2003

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