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世の中にこれほど強烈な女がいただろうか。 匂い・立ち振る舞い・声... 全てが唯一無二の存在。そんなことは初めて見た時からわかっていたはずなのに... 認めたくはなかったが、現実を突きつけられてしまった。 初めて見たのは2年前のフジロック。オアシスの横を通り過ぎようとしている彼女とすれ違っただけ。少し離れたところから、白っぽい長い髪をなびかせ颯爽と歩く女。よく晴れた空の下、何人もの人を目にする中、彼女を見た瞬間ゾクッとしたのを覚えている。その感覚を覚えた原因はわからないが、とてつもなく強烈な印象だった。残念ながら2年連続して、ステージは観られなかった。もちろん、AVALONでの詩の朗読も聞いていない。悔しい反面、少し胸をなで下ろしている自分がいた。怖かったのだ。しかし、予感は見事的中。やはり彼女は私の想像をはるかに超えて凄かった_。 |
ステージに立つ姿を見た瞬間、息を飲んだ。 か細い腕に痩せた頬。小さい身体なのに、圧倒的な存在感を放っていた。今、日本で流行しているような高い声でもなければ、ノリがいいわけでもない。どちらかと言うと、低めの力強い声で独特のメロディセンス。しかし、たたみ込むように発せられる言葉に命を吹き込むには十分すぎる声だった。得意のステップで、まるで地団駄を踏むようにリズムを取る。力が余っているのか... 伝えたい気持ちが大きすぎるのか... 真相はわからないが、あのか細い身体のどこからこんな力強さが溢れ出ているのか疑問でならなかった。ライブの後半では、椅子に座り靴を脱ぎ出す。裸足になり、椅子の上に立って拳を振り上げて歌う。小さな身体が大きく見せる、いや、本当に大きくなったのかも知れないとすら感じる。 ![]() |
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そんな思い耽っていた時_突如、妖艶な彼女の姿が。掌をひらひらさせながら、蝶のように舞っていきそうな動き。反戦運動を行っていた時のいで立ちも見せる…。そんな2つの顔を見ていると、胸が締め付けられるような思いだ。切なく儚い_伝説のN.Y.パンクの女王は、人生での善し悪しを自分の中で吸収・消化し、断固たる自分の信念を貫いているかのようで…その姿に惹かれない者はいない。![]() 「パワー」まさしく彼女にはパワーが漲り溢れ出している。それを抑えることなく、ありのままの姿であり続ける_それが圧倒的存在感に繋がっていると確信した。私は、Patti Smithのような…何者にも負けない信念を持ち、貫き通せる力を持った圧倒的存在感を持った女性になりたい。直接彼女の世界に触れたからなのか…この夜、少しだけ彼女のようになれたような気がした。 |
The
official site of Patti Smith is; http://www.pattismithland.com/ the latest best album |
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