ありえない。と言うか、反則だろ。ドラマーがいきなりケツ出してステージに上がってくるなんて。高校生ノリな下ネタで、ベタっちゃあベタだが、やっぱり面白い。笑い=下ネタ=裸でステージ、というダイレクトな変換の仕方が嫌味のない笑いを誘ってくれるのだ。しかも、それですっとぼけた顔して、昼真っからチューハイ飲んで訳のわかんないこと言うおっさんのようなMCするわ、よく見ると肝心なところにはご丁寧にギネスのロゴが入ったソックスを被せてるわで、もう最初っからブッ飛ばしてくる。ちなみに彼のMCは日本語、ここはイギリス。日本人の客も多かったけど、でもイギリス人、日本人関係なくみんな笑ってた。やっぱり下ネタと酔っ払いは世界共通の笑いのツボか。しかし、そんなはるか西の彼方にある島国まで来て、しっかり最初から客をつかんでいくのだから、大したものだ。 |
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もちろん彼らは面白いだけのバンドではない。かれらはガレージとパンクとロックンロールが3Pして生まれてしまったような、クレージーで、フリーキーで、でもファニーになることも忘れない最高にかっこいいスリーピースバンドだ。ツアーデータを見るとリガージテーターと一緒にライブをやったこともあるみたいだが、それ、凄いよくわかる。リガージテーターとエレクトリック・イール・ショック、どちらも最高のミュージシャンであり、最高のエンターテナーだからだ。でも、ファニーな要素が強いリガージテーターより、本気なロックンロール+アホと笑い、という「ロック黄金の方程式」のひとつを地で行く彼らの方が私の好みかな。 |
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![]() -- setlist -- report and photo by dak |
さて、遅くなったが、ここで少しエレクトリック・イール・ショックというバンドについての説明を。メンバーは、Akihito Morimoto(Vo&g)Kazuto Maekawa(B)Tomoharu Ito(Dr)の三人。ここまでの文章とメンバーの名前を見てもらってもわかるように、彼らは日本発のバンド。そして99年のニューヨークツアー以来、幾度にも渡って世界中を駆け巡るツアーを展開している。私がこのバンドを知ったのも、イギリス人の知り合いを通してというエピソードからも、彼らが本当の意味でインターナショナルに活躍しているバンドだということがわかるだろう。 この日がツアー最終日で彼らはいったん日本に帰るらしいが、またすぐに戻ってくるとのこと。日本で彼らを見るのもいいだろう。でも、日本のバンドが世界で活躍する様子をその目で見るのもまた違った快感があるだろう。夏に海外に出る予定のある人は是非彼らのツアースケジュールをチェックしてみて欲しい。思いっきり暴れられて、思いっきり笑える、最高の夜が楽しめるはずだ。 |
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