button the complete stone roses @ Garage, London (10th May '03)

Completely Stone Roses!

 正直すまなかった!完全にみくびってたよ、あなた達のこと。何だかんだ言ってただのコピーバンドじゃん、話の種にちょっくら見ときますか、っていうノリだったんだ、チケット取ったときは。でも、何だこれは。イアン役の人はイアン以上にイアンな声だし、ジョン役の人はジョン以上にジョンな音色でギターを奏でてるじゃないか。完全にやられた。もう3曲目くらいから彼らがトリビュートバンドだってことを私は完全に忘れてた。もう気分は90年、マッドチェスター!イエー!あい、あむ、ざ、れざーれーくしょん、えないなむー、ざー、らーいふ!

 さて、このアホは何をそんなに騒いでるのかよく分からんという人のために少し説明を。この日観たバンドの名前はコンプリート・ストーンローゼズ。名前からも分かるとおり、ストーンローゼズのトリビュートバンドです。コピーバンドとは呼ばないらしいです。2年近く前から活動していて、マニが飛び入りで参加したこともあるということなので、まあ本家公認という輝かしい後ろ盾を持っているわけです。とは言っても、やっぱり知る人ぞ知るマニアックな存在なんだろうけど。でも、こっちでライブ告知のビラや広告を見てみると、ストーンズなんかはもちろん、U2、ニルバーナ、ジャムなんかのトリビュートバンドも存在するらしく、トリビュートバンドというもの自体は日本よりは遥かに定着している様子。が、それはそれで知識としては頭に入ってはいたものの、でもやっぱり日本じゃそんなの観たことないわけだから、私はトリビュートバンドというのがいかなるものかというのが全く想像できてなかった。だから無い想像力を必死に絞って考えてみても、思い浮かぶのは物まね紅白歌合戦とか?ビジーフォー?

 いや、でも全然ああいう宴会芸的なノリじゃなかった。つまり、オリジナルの特徴的な部分だけを極端にディフォルメしてそれっぽく見せるという手法を使うのではなく、細部まで完全に模倣して、真剣にそのものになろうとしてやっていたということ。私は高校の3年間、毎日ストーンローゼズのファーストを聴いてた。ブートも50枚以上持ってる。武道館とチッタとウェンブリーでライブも観たことがある。でも、コンプリート・ストーンローゼズが"mersey paradise"を始めたとき、こう思った。あっ、ストーンローゼズだ。

 まずギターの音色が完璧にコピーされているのに度肝を抜かれる。使っているギターの種類は違うものの(90年前後のジョンはピンクのストラトをライブでは使っていたはず)、ファーストアルバムのころの澄んだあのギターの音色が完全に再現されていた。ちなみに90年ごろのジョンよりかは指さばきが滑らかで上手かったです。そして、ボーカルの人の声。これはまさにイアン・ブラウン!しかも本人より上手い(当たり前といえば当たり前か)。アルバムに収録されているボーカルトラック並みの上手さで再現されていくローゼズ・ソングスは本当に涙もの。この日彼は足を怪我していたらしく、椅子に座ってのステージングだったが、本調子ならあのお猿さんダンスまで再現してくれたのだろうか。気になる。レニ役の人はもちろんレニハットをかぶり、あの超絶ドラミングを頑張ってコピー。"love spreads"でちょっとリズムがバタバタしてしまったものの、それもご愛嬌。許せる許せる。マニ役の人は使っているベースがジャクソンポロック風のペイントがほどこされているところ以外特に目立たなかったが、まあいいか。

 彼らのコピーはほぼ完璧。安心してノスタルジーに浸ることができる。そう、トリビュートバンドなんて所詮ノスタルジーだ。建設的ではない。なら、やめるべき?いや、そうではない。単純にファンの集いみたいな感覚で、僕はありだと思う。イアンがよく着てたお札がプリントされたTシャツを着てたお兄さん、レニハットをかぶって来てたお兄さん。いいじゃない。みんな楽しそうだった。もういないバンドだから、なかなか「好きだ!」って気持ちを表現する場がないんだもの。こういう機会が設けられてるのって、私は素晴らしいことだと思う。

report by dak


The official site (?) of
the complete stone roses :
http://www.stoneroses.net/
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