String Cheese Incident @ Shibuya AX (12th April '03)
う〜ん、Heaven is a place on earth!
| 仕事を終えてAXに駆け込むとロビーに沢山の人たちがいる。カメラ担当のMさんに
よると、第一部が終わって今は休憩時間だそうだ。何だ残念、今日は土曜だからライ
ヴの始まりも早いんだな。周りを見回すと、いろんな人がいる。Mさんと「この人た
ちは普段どこで何して、何で食っているんだろうね」と話し合う。フロアの扉を開け
ると、お香やら何やらいろんな匂いが飛び込んでくる。ステージにはトンボやトカゲ
や月が描かれているマンダラが飾ってあって、目の前では朝起きた格好そのままとい
う、あまりにもカジュアルな外国人が外で買ってきたと思われる缶ビールを飲んでい
る。この雰囲気、あまりにもフィールド・オブ・ヘヴンなのだ。フジロックを体験し
た人ならお分かりだろうけど、ユルイ空気が流れ、みんながマッタリとしつつも、踊
りたいという気持ちを刺激されるような空間。これはFOHや朝霧や野外レイヴでしか
味わえないかと思いきや、渋谷AXの扉を押したら、そこがヘヴンだったのである。
|

フロアは埋め尽くされ、2階席も満杯のようだ。見回すと、野外レイヴでよくいる
ような人たち、ベビーカーの親子とかもいるし、光るモノ(ルミカとか)を身につけ
ている人も多いし、男は長髪・ヒゲ率が高い。女の人は肩を出したドレスを着てたり
と、いい感じの人もいたりする。仕事帰りでスーツ姿のおれは完全に浮いている。そ
うこうしているうちに第2部が始まる。まずキーボードの人が出てきてアナログシン
セをいじる。今のシンセはひとつのキーを押すだけでアルペジオを奏でてくれるから
いいよなー。そして次々とメンバーが登場する。最後に出てきた蓮池薫氏にそっくり
な東洋系の人が持っている楽器は何なんだ!?ギターよりもボディが小さくて弦が5
つしかない。それでいてギター並の音が出るのだ。 |
|
フロアは、もともと踊る気が充満しているところへ持って来てロック、カント
リー、ファンク、フォーク、レゲエなどが混ざった音楽をやるもんだから、いきなり
盛り上がる。この盛り上がり方は野外レイヴと同じような感じだった。根がプログレ
者の自分としては、明るくてユル〜いイエスのようだった。この場合の「ユル〜い」
というのは、演奏はタイトなんだけど、やっている人たちに広い心というか、さまざ
まものを飲み込んでしまおうと、余裕を感じられるという意味での、誉め言葉なんだ
けども。
場所を移動してステージに向かって左側に行くと、録音エリアになっていて2メー
トル以上はあるマイクスタンドが何本も立っていた。思えば朝霧のギャラクティック
も録音がOKだったし、グレイトフルデッドの流れを汲むバンドは、録音OKが多いって
ことか。
|
|
|
ファンキーな感じの曲でヒゲのギタリストの方が振り付きで「ジェリーフィッシュ
がなんとかかんとか」といっている歌のときにフロアから豆電球とビニールひもで飾
られたビニール傘が掲げられた。電気クラゲ?とか思っていたら「クラゲウミノウ
エ」ん!?これは日本語か?そんなサービスをしたりする。
ステージにはルックスがいい人がいるわけでもなく、「誰に」とかでなく、音楽の
力そのもので盛り上がるライヴだった。アンコールの1曲目はキーボードの人が
「チャチャチャチャッチャッチャー」と弾いて、もしやあの曲ではと思ったらやは
り、スティーヴィー・ワンダーの"Superstition"だった。これはめちゃめちゃ盛り上
がった。都会にヘヴンを持ち込むなんて有り得ない話だと思っていたけど、いいバン
ドとお客さんが作る空気で再現できるんだと感じた。この日来たみなさん、ヘヴン、
そして朝霧で会いましょう。
|
|
report by nob and photo by mari
|
|
|