| 歌が主体の曲も少なくないのだが、それにしても各楽器の持つ魅力を最大限に引き
出すこの演奏能力はどうだ! 予定調和のライブでは絶対に感じられないこの緊張
感。もちろん、ロックにはいい意味でのマンネリズムやお約束の魅力というのも確か
に存在する。だがこの圧倒的な迫力を目前にしながらではその論理の説得力は薄まっ
てしまう。次はどうくる。どの楽器でどう演奏する。そして、次は何の曲をどういっ
た編成でやる? 全く読めない。そのくせ一旦曲が始めると目が離せない。各曲は短
くはない。その中でリズムやテンポに起伏をつけ、観客の盛り上がりを自在にコント
ロールすらしている。聴かせたり、休ませたり、ドカンドカンと跳ねさせたり。
ジェットコースターだ。ひねったり急降下したり、小休止したと思ったらクライマッ
クスがきたり。
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| アンコールの拍手はなかなか鳴り止まなかった。結局何回再登場したのだろう。よ
く覚えていない(またか。本当にすいません)。 終演後に配られていたフリー・ペーパーには、「観客がみんな黙って静かに観るだ けの頃」のエピソードも綴られていたけれども、そんな時代もあったなんてはたして 本当だろうか(と、こんな感想を思わず抱いてしまうバンドも珍しい。逆は多いけれ ども――このライブで最初から客は大熱狂だったなんて本当かなあ、なんて)。色ん な意味で固定観念を崩されたライブだった。編成と演奏、環境と構成(二部構成の休 憩アリ)。そしてなによりも、こういうバンドもいるんだという新鮮な発見の驚きと 喜び。それにしても最近観るライブにはハズレがない。 |
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