![]() サイケな模様のTシャツ。それを通り越してもはや民族衣装のねえちゃん。ガラム煙草のにおい。年齢不詳のヒッピー風オヤジ。グレイトフル・デッド、そしてPHISHあたりの持つ客層と世界観が、東京・渋谷AXにまさに再現されていた。PA卓の脇にはテーパーズ・セクションと銘打った録音推奨エリアがわざわざ設けられ、オープンリールから伸びる背の高いマイクが竹林のようににょきにょき伸びている。撮影もストロボ無しならOK。狭い価値観でしかライブを知らない奴にはまるで考えられない環境だ。
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噂はちょくちょく聞いていたバンドだ。2002年のフジロック・フェスティバルにも出演し、そういえばそこの現場のスタッフが熱っぽく語っていたのが今も印象に残っている。ストリング・チーズ・インシデント(SCI)は凄い、あれは一度観ておいた方がいい......。そして今回も周囲からの猛烈なプッシュがあった。そこまでいわせるバンドとは何か。答えが正に会場にあった。 ライブってなんだろう。一回限りのもの。これは生演奏の持つ魅力の一側面しか 語っていないが、同時にひとつの完全な真実でもある。そういえばこんなことを言っ ている人もいる。同じ演奏を聴きたいだけなら、何回でもCDを聴いてくれ。絶対に間 違えないし、望み通りに同じ事を繰り返してくれるから。だけど、そういうことを望 んでライブに来るわけじゃないだろ? ジャズの価値観に限りなく近い発想だが、こ れはSCIのライブにもそのまま当てはまる。 |
![]() report by joe and photo by mari |
![]() 弦楽器が二人、鍵盤、打楽器、ベーシストの5人編成。弦楽器とか打楽器とか歯切 れの悪い言い方しかできないのは、各人が細かく楽器を持ち替えたりするからだ。マ ンドリンがバイオリンになったり、ドラム・キットにはパーカッションが組み込まれ ていたりもする。そして演奏自体もとてもフレキシブル。それぞれにソロ・パートが 振り割られ、アドリブ演奏が奔放に展開されていく。その流れはまるでサッカーかラ グビーの芸術的に早いパス回しのようだ。パスが次の楽器に廻るその直前に、不意打 ちのような絶妙のブレイク。その度に観客席がワッと沸く。
--->Part2 |
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