buttonAsian Dub Foundation @ Osaka Mother Hall (3rd April '03)

Keep rising... part2

Asian Dub Foundation

 最高。2時間のステージの最初から最後までがクライマックス。まるでポジティヴな弾丸のように、音圧がもんどりうつフロアに襲いかかる。"Fortress Erope" "La Haine" "Blowback" "19 Rebellions" "2 Face" "Power To The Small Massive" "Cybrabad"といった新譜からの曲を中心に、"Real Great Britan" "New Way, New Life" "Riddim I Like" そして「ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンは知ってる?」と尋ねた"Taa Deem"と前作の曲を織り混ぜ、圧倒的な演奏が息つく暇なく繰り出される。

 そしてセットの中盤で、チャンドラソニックがフロアに叫ぶように問いかけた。「Osaka, Do you rise to the challenge? rise to the challenge to stop the war?」

 ものすごい歓声。

Asian Dub Foundation
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 アクタヴェイターとスペックスが「Keep rising, keep rising」とたたみかけるように、マイクを通してリリックの銃弾を浴びせる。ブラジル人作家パウロ・コエーリョがジョージ・W・ブッシュに宛てたメッセージを思い出さずにはいられなかった。

 ありがとう、すでに起動してしまっている歯車をなんとか止めようとして街路を練り歩く名もなき軍勢である私たちに、無力感とはどんなものかを味わわせてくれて。その無力感といかにして戦い、いかにしてそれを別のものに変えていけばいいのか、学ぶ機会をあたえてくれて。

 それをまさに体現しているのが彼らだ。そのポジティヴなエネルギーを全身で感じるのは力強く幸福で、楽しい。だからこの日セットの終盤で、チャンドラソニックのギターのエスニック音階のイントロが響き渡たり"Naxalite"が演奏されたとき、"We will take the power, The land is ours"という、今までちょっと過激すぎるなぁと思っていた歌詞が、いや、そのとおりにしなきゃ駄目なんだ、と改めてひしひしと思った。それは今は小さなコミュニティのなかで歌われているのではなく、世界に向けて歌っているのだから。

Asian Dub Foundation  アルバムタイトル曲の"Enemy Of The Enemy"は、「レーガンよりもジョン・ウェインが大統領の方がまだマシだ」と嘆息するGil Scott-Heronの""B" Movie"を連想させる。イランの敵のイラクは味方だといって、フセイン政権を肥え太らせたのはレーガン政権のアメリカだった。「同じ共和党政権のブッシュは、だからフセインとはダチじゃないか」 同じ穴のムジナなのだ。今度のB級映画も主役は大根だが、その筋書きはハリウッドなみに大掛かりだ。

 そして本当にあどけない、ただそこにいただけの子供や、老人、大人たちを何千人も惨たらしく殺してから、戦後復興といって屍肉に群がるハゲタカのようにグローバル資本が喰い漁り、血で染まったイラクの資源をドルやユーロやルーブルや円に換えて、ことごとく持ち去っていく。戦争はいつの時代も儲かる公共事業にすぎない。

 アンコールで「16年間も不当に獄中に囚われている友人に捧げた曲だ」とアナウンスされた"Free Satpal Ram"と、そして"Rebel Warrior"というまさにAsian Dub Foundationを象徴する曲を、ハイプなテンションとポジティヴなエナジーで吐き出した後、最後にチャンドラソニックが叫んだ言葉ににんまりさせられた。

「Stop the war, son of a Bush !!」

report by ken and photo by ikesan

The official site of

Asian Dub Fundation :

http://www.asiandubfoundation.com/

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