buttonDeath In Vegas @ 渋谷クアトロ (5th Feb '03)

- 進化する過程に居合わせる喜びにひたっていたら魂ぬかれた -

Part2


Death In Vegas


 ステージ後方に仕込まれたスクリーンに映し出される映像もジャン・コクトーの「接吻」のようなものや、リヒテンスタイン的な女性の顔のスクロールや、ウォーホルのモノトーンムービーチックなものなどバラエティー豊富で空間の演出を強力にサポートする。面白かったのは女性バイカーが踊るヴォーグをスローモーションで写していた2曲目。ライダースを着たアナーキーな千手観音にしか見えなかった人も結構いたはずだ。

 彼らの繰り広げるクールなデジタルロックンロールワールドに素直に感動したが、ダークな世界観へ決別したかのようなパフォーマンスに少しばかり寂しさも感じる。

Death In Vegas
 だが、ライブも中盤を過ぎる頃に徐々に様子は変わっていった。そう、彼らは暗黒の世界に背を向けたわけでも、黒魔術を封印したわけでもなかったのだ。後から考えてみれば当たり前の話だが、ミュージシャンがどんなに音楽性を変えてみたところで、過去の作品やシチュエーションをすべて捨て去る事など出来るわけがないし、その事にあまり意味はない。あのデビット・ボウイでさえ「もう二度と過去の楽曲はやらない。」と宣言したが、"Ziggy Stardust"をその後、二回ライブで聴いた。大事なのは今までに築き上げたものと向き合う事をおろそかにする事なく、アートをする衝動に誠実に応じるという事なのだ。

Death In Vegas
Death In Vegas


 そして彼らはDeath In Vegasだった。甘かった。前半のアップテンポの楽曲を、笑顔すら浮かべて演奏する彼らに油断していたわけではないが「Flying」、「Drige」と"Contino Sessions"のとびきりのダークナンバーを立て続けに繰り出され、ものの見事に闇の次元回廊に引きずり込まれてしまった。さらに"Scorpio Rising"No,1幻覚ソング「Help Yourself」でとどめを刺されれば呆然と立ちつくす事しか出来ない。彼らが引き上げるのを目で追うが現実感に欠ける。

 背中に冷たいものを感じながらアンコールを待つ。どのようなエンディングを迎えるのだろうという期待とこの後一体どうなってしまうのだろうという不安を同時に抱える。そしてアンコールの一曲目は、音楽界一ケンカの絶えない兄弟の弟がここ数年で最高のパフォーマンスを示した「Scorpio Rising」。この最新作のタイトルチューンでオーディエンスは何かから解き放たれたようなレスポンスを示し、そのままのハイトーンでもう一度のアンコールを挟みながら一気に駆け抜けた。
 ショーを見終わって思う事はDeath In Vegasが新しいターンに入ったという事と、それでも彼らは彼らであり続けるという当たり前の事だ。細かい事をいうと、もう少しヴォイスサンプルがあっても良かったとも思うがそれは彼らのライブクオリティーを前にすれば些細な事なのかもしれない。そしてもう一つ思うのは、もっと大きな箱で見てみたいという願望だ。これでMagicRockOutがさらに楽しみになった。

Death In Vegas


--set list--

1: Natja / 2:Leather / 3:Girls / 4:Death Threat / 5: Rekkit / 6: Blood Yawning / 7: 23 lies / 8: Flying / 9: Dirge / 10: Help Yourself

--encore 1--

11: Scorpio Rising / 12: One More Time / 13: Neptune City

--encore 2--

14: Age of Consent / 15: Hands Around My Throat

report by takao and photo by nachi


*The photos were taken at Makuhari Messe on the 9th of Feb. in Magic Rock Out. 加えて、原稿はその前に書かれていましたが、更新が遅れてしまいました。申し訳ありません。

Death In Vegas
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button2004

butonThe Jeevas(3rd Apr. @ Shibuya AX)
butonJET(4th Feb @ Shibuya AX)

button2003

buton黄色い声と心地よいメロディー : The All-American Rejects (1st Dec @ Shinjuku Liquid Room)
butonおバカなんだけどかっこいいんだよなぁ :
Electric Six (15th Nov @ Shinjuku Liquid Room)
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The White Stripes with WHIRLWIND HEAT (21st Oct @ Shibuya AX)
buton最高のひととき : Elvis Costello (1st Oct @ Nakano Sun Plaza)
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buton美しい音色のギターを彼は今でも弾いていた : Johnny Marr & The Healers (1st Mar. @ Nakano Sun Plaza)
buton進化する過程に居合わせる喜びにひたっていたら魂ぬかれた: Death In Vegas (5th Feb @ Shibuya Club Quattro)
buton年始早々良いもの見たね: The Jeevas (7th Jan @ Kawasaki Club Citta)


button2002

buttonKraftwerk : (13th Dec. @ Makugari Messe)
button三回目のレッチリ : Red Hot Chili Peppers (2nd Nov. @ Makuhari Messe)


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