会場に入れば何処もかしこも人、人、人。フロアーも2階席も、はたまた通路にも
人。色んな種類のKEMURIのライブT-Shirtsが目の前を通りすぎていく。ライブ
T-Shirtsの程度も色々。新品のもの、何度もライブに着て行かれたであろうもの、毎
日私服代わりに着られていたであろうもの。色んなKEMURIのライブT-Shirtsを見せら
れて、彼らがBest Albumを出すまでに歩んできた道のりをふと見せられたような気
を抱かされ彼らの登場を待った。 ステージの真ん中でオレンジ色に見えていた"KEMURI"と書かれた小さなの垂れ幕 がブラックライトに照らされ紫色に変わると同時に会場からどよめきが起こる。と同 時に棒の先にビデオカメラをつけたものを持ってShoji氏(Ds)が現れ、観客は我が我 がとカメラの方に近寄り手を掲げる。いつもKEMURIのライブの時に思わされるんだけ ど、凄い手が挙がるんです。別に、そこにビデオカメラがあるからじゃなくて。行っ たらわかると思うんだけど凄い一体感がある。その一体感をまとめ上げてくれている のは間違いなく最後に登場したFumio氏(Vo)であろうと自身は思っているのだが。全 員が揃ったところで会場全体は明るく照らされ、"rockin'"が会場に響き渡り、彼 らのひとつの区切りのライブが開始された。 人の動きが上下しながら前の方にギュウギュウと詰まり出す。"PMA"、 "PLAYER"といった名曲が初っ端から連チャンで演奏するもんだから、自身も頭を上 下させながら人の渦の中で揉まれ、久しぶりに、普段こんなにもないというぐ らいはしゃぎ出してしまう。別に誰がこのはしゃいでいる自分を見ている訳ではない であろうに、えらい明るく照らされている会場が自身をちょっと恥ずかしくさせる。 だけど、後ろを、上を、左右に目を向ければいっぱいの笑顔、笑顔、笑顔。ダイブし てる人も、人の波に押し潰されそうになっている人も、見えない、見えないと懸命に ジャンプしている女の子も、ステージから遠く離れてみている人、2階席で身を乗り 出している人も、みんなじゃないのかってぐらいの笑顔。みんな初っ端から楽しみま くってる。冬なのにこんなにも会場は水蒸気が舞い上がるぐらいに暑く、これでも かってなぐらいに人に揉まれまくってるのに楽しくってしょうがない。普段に溜まっ ていたであろう"悲しみ"や"苦しみ"や"憤り"は彼らの発する音、Fumio氏の声 や、MC時に投げかけてくれる言葉によって"喜び"や"楽しみ"や"期待"というも のへと変化させられていく。"smoke"の時にはひょうきんな顔をしてくれて会場に 笑みをもたらしてくれていたけど…。 新曲"葉月の海"なども披露され、会場はヒートアップ。フロアーの左前方には人 間ロケット発射台ができており、どんどん、どんどん人が飛びまくる。何人あそこか ら飛んだんだろう。あっという間に時は経ちアンコール。最後の曲は"kanasimiyo" 歌う前にFumio氏が言っていた。『悲しいことがあっても、その経験を生かして楽し くしていこうと』いう簡単な一言。でも、会場を笑顔だらけにしている結果があるだ けに凄く心に響く。彼らも彼らなりに色んな悲しいことがあったであろう。でもそれ をバネにして、確実な一歩を踏んできている。会場を笑顔だらけに変えていくバン ド、"KEMURI"。ずっと、ずっとみんなを笑顔に変える旅を続けてほしい。大げさか もしれないけど、日本のみんなが、いや世界のみんなが笑顔に変わっていくまで、 ずっと。 reported by toy. |
The official site is http://kemuri.com/ Their record company : The latest album; *なお、この作品にはhanasan撮影の写真(多くはこのページで使われています)がスライドで楽しめるファイルが収録されています。 |