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なかなか暗くならない。そしてなかなか始まらない。アリーナの一番後ろのブロック、そして本当に一番後ろの柵ギリギリにいた私には、ステージは遥か彼方。見えるのは、建設中のような骨組みのオブジェだけ。アリーナだけでもものすごい広さと人の多さを感じるのに、スタンド席も人でビッシリ詰まっている。スタンド席では、端からウェイヴが始まった。ワァーという歓声と共に、右から左へダーッ。ウェイヴは繰り返される。同じバンドを好きなファンならではの一体感は、見ていて本当に気持ちがいい。それは鳥肌がブツブツ立つ光景だった。こういうのって、ものすごく興奮を煽る。 |
イリノイ州の、牛とコーン畑しかないとんだ田舎町に留学していた時に、確かレッチリの”Give It Away”のPVを初めて見たように思う。MTVホリック(そんな言葉ないけど)だった私は、来る日も来る日も暇さえあればTVにかじりついていた。PVって、スゴイなー。アメリカでPVデビュー(こんな言葉もないけれど)を果たした私は、レッチリのモノクロ映像で体中に金箔(だか銀箔だか)を塗りたくって砂漠(と記憶している)で何かに取り付かれたように踊りながらプレイしているこのビデオが、強烈に頭にこびりついたもんだ。日々繰り返し見る数々のPVと、田舎町のラジオ・ステーションでくどいほどヘヴィ・ローテーションでガンガンに流れるオルタナティブやメロコアを洗脳のように毎日浴びせられたおかげで、私のUS音楽好きは確固たるものになったのだ。 それから、グリーン・デイやら、オフスプリングやらがわんさかアメリカで人気沸騰して、私のUS音楽への傾倒は勢いを増していった。その頃から、もう10年くらい経つだろう。それなのに、レッチリのライヴを一度も見たことがない(2回見たフジロックでのライヴは換算せず)。今まで何度か日本にも来てるんだろうけど、なぜか見逃しているレッチリ単独ライヴを見るいいチャンスだ。世界中でビッグ・セールスを誇るこのモンスター・バンドが、日本でどれくらい人気があるのか…、なんて思うこと自体馬鹿げていたようだ。さいたまスーパーアリーナぎっしり(しかも追加公演で追加席もあり)の場内を見回した時、恐れ入ったとしか言いようがなかった。 ![]() |
![]() ライヴをCD以上に楽しめるものにしているのが、曲が始まる前の軽いジャム。そこから次の曲のイントロに流れていっても、私にはそれが何の曲に繋がっているのかイントロがはっきりするまでわからない。でも、みんなは違う。どの曲も完璧に把握して、歌詞もしっかり覚えていて、”Suck My Kiss”でもシャウトする。レッチリは、もちろんエキサイティングな曲もいいんだけれど、ゆったりとした聴かせる曲が目立つようになってきた最近では、そういうスロウでメロディックな曲も、かなり彼らの大きな魅力になっているように思う。 |
暗転と共に沸き起こった大歓声の中、チャド、ジョン、フリーが登場してインストものをジャムってのスタート。喚声はアンソニーの登場と"By The Way"のイントロで最大ボリュームに達した。スタートから飛ばしているレッチリに対し、会場全体みんながジャンプで応酬。外から見たら、このスーパーアリーナが上下に揺れてるんじゃないかってくらい、みんなガンガン飛びまくる。そこから、ゆったりと"ScarTissue"。アンソニーのヴォーカルに惚れ直した"Around The World"で、「I know I know for sure, $%%&*^&^・・・」この歌詞カードでも宇宙文字になっている部分は、やっぱりナゾのままだった。そして、レッチリにしてはキュートでポップなカワイイ曲で驚いた、ニュー・アルバムの中の"Universally Speaking"へ。この4曲で、最高潮といっていいほどの盛り上がり。
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![]() | 気がつくと、ステージ後ろのスクリーンにメンバーそれぞれが映し出される。それが4人同時に映し出された時、チャドの激しく叩きつけるドラム・パフォーマンス、フリーのコミカルな動き、ジョンのギターをギンギンに弾きまくる姿、照明によってできた影でくっきり浮かび上がるアンソニーの筋肉の線までも見ることができた。メンバーのその姿は、マッチョなのに温かさありでカッコイイ。映像はメンバーだけでなく、曲によっては、アニメーションのような様々な映像に変わる。知らぬ間に、前3人は半裸。フリーにいたっては、始終白いブリーフ(だと思われる)のみの姿。全裸なのかと、一瞬ヒヤヒヤ。何をヒヤヒヤしてるんだか・・・。 |