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定刻を少し過ぎて会場は暗転。しかし、なかなかバンドが出てこない。アンプからは紙をちぎっているようなマッチを擦っているような不思議な音。何かのトラブルか、と思った瞬間、ステージの奥で横一線に並んでいた松明がボッと音を立てて点き(炎はもちろんフェイク)、インド風の掛け軸が四本浮かび上がった。なかなか凝ったオープニングだ。そしてそんなサイケな演出のなか登場したバンドがオープニングナンバーに選んだのは"get set"。アレンジは少しサイケ風に変えてある。いい意味で期待を裏切るこの始まりには正直面食らったものの、その仕上がりにはそれほど違和感を感じさせず、バンドのポテンシャルの高さをうかがわせた。 さて、ステージセットもこんなだし、ライブはこの新趣向で進むのかと思いきや、二曲目の"afterglow"からはサイケ色はほぼ皆無。どっしりとした骨太な演奏にメンバー全員で伸びやかなコーラスを聴かせる、フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュ的な王道アメリカンロックにも通じるスタイルに戻っていた。 |
最近来日のニュースをよく耳にするオーストラリアのバンドたち。この日観たタクシーライドもそんなオージーバンドのひとつだ。もちろん彼らの音楽性を「オージー」という括りで簡単にまとめることはできないが、オーストラリアのバンドはユニークな音楽性が多くて、ついチェックしてみたくなってしまうのも事実。と言うことで、この日も楽しみにして行ったのだが、寂しいかな、客の入り具合。オーストラリアではトップテンのヒットを放っているバンドだが、日本ではこれからというところか。
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彼らのライブはMCが面白いという話を聞いていたのだが、確かに観客が少なめの厳しい状況でも上手く会場を盛り上げていたと思う。特にライブの中盤、客からカメラ付き携帯を借りてステージ上から客席を写そうとしたり、でも使い方がよく分からなくて結局携帯の持ち主に自分の写真を取ってもらうことになってしまったり、というパフォーマンスは確実にその後のライブの雰囲気を良いものに変えていた。MC慣れしていると言うよりは、天然の親しみやすさを感じさせる場面だったと思う。 まだアルバムを二枚しか出していないバンドにも関わらず、この日のライブでは二十曲も披露してくれたのだが、なかでもシンプルな演奏をバックに自分たちの武器であるコーラスの美しさを最大限に活かした"can u feel"や、シングル曲である"everywhere you go"、そしてラストの"wait"が秀逸だった。こんなに決め曲がたくさんあるのになんでもっとブレイクしないのだろう。
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そして、こんな長めのライブをやった後でもサイン会をやるというのだから、ハードワークというか、ファン思いだ。アンコールでは自分と同じTシャツ(物販で売っているもの)を着ている男性をステージに上げてちゃっかりグッズの宣伝をしたり、今度やるクアトロも来てねとアピールしたりと、なかなかしっかりしたところもある様子だったが、ファンとも距離をあまり感じさせない親しみやすさがやはり何より魅力だと思う。このまま日本でも大きくなってもらいたいです。
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--- set list --- get set / afterglow / enemy / afraid to fly / how I got this way / rocket ship / world away / forest for the trees / mad / can u feel / saffron / this time / happy / splash / skin / everywhere you go / creepin up slowly / helplessly hoping / wait report by ikuyo abd photo by makiko. |